北陸・山陰編(1):(06.9)

 9月末に、北陸・山陰旅行に行ってまいりました。なぜか無性に唐突に卒然と、鳥取にある三仏寺投入堂が見たくなったのです。はじめての山陰旅行の時、倉吉に行ったついでに寄ってみようとしたのですが、とんでも八分走って十六分歩いて三十二分匍匐前進で六十四分、観光案内所で「あまい!」と諭されました。本数の少ないバスに乗って30分、峻険な山道を登って一時間弱かかるという話。捲土重来、いつか行ってみようと心に誓い撤退したのですが、その想いが焼棒杭のように燻っていたのですね。五日間の予定なので、その周辺で訪れてみたい所を思い浮かべてみると、以前の旅行で行くのを泣き泣き断念した場所が多いことに思い至りました。高岡、氷見、三国、東尋坊、小浜、舞鶴、城崎、足立美術館、そして荒神谷・加茂岩倉遺跡。うしっ、全部まとめて面倒みちゃおう! というわけで今回は自称「落穂ひろいツァー」。なお先日読んだ「旅する巨人宮本常一」(みずのわ出版)に感銘を受けたので、今回のそして今後の旅では宮本常一氏の視点を忘れないようにするつもりです。彼の言です。「この町が長い歴史の中から生み出したこのようなよさを、いつまで持ちつたえていくことができるであろうか」「私はただ風景を風景として見るだけではなく、ひとつの風景をつくりだしてきた人びとが、自然とどのようにかかわりあってきたかに目をとめて見ていただきたいと思う」「橋を観光目あてにかけたのでは意味がない。でき上がった橋がほんとに役にたつ産業をもつことでしょう。お互い考えてみようではありませんか」 また彼の父善十郎の言葉です。「汽車へ乗ったら窓から外をよく見よ」「人の見のこしたものを見るようにせよ。その中にいつも大事なものがあるはずだ」 宮本さんだったら、どんな目でどんな気持ちでここを/この人たちを見るのだろう? よって今回の旅は山ノ神ではなく宮本常一氏と同行二人です。持参した本は「尾崎翠集成(上)」(ちくま文庫)。
by sabasaba13 | 2006-11-16 06:10 | 中部 | Comments(0)
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