北陸・山陰編(26):三仏寺投入堂(06.9)

 いよいよ最終日、そして最も楽しみにしていた三徳山三仏寺投入堂を訪れる日です。もう、不安と期待で小さな胸ははちきれそう! 幸い、天気予報では晴れ時々曇りだし、最近雨も降っていないようなので泥濘もないでしょう。昨晩は御神酒で十二分に心身を清めたし、準備万端。倉吉駅からバスに乗って三仏寺へと向かいます。途中に「山崎」「片柴」という停留所がありましたが、録音されたアナウンスはきっちりと「やま[さ]き」「かた[し]ば」と[ ]の部分を強調した関西風アクセントで読み上げていました。関西では濁点を嫌うのですね。「パオパブ植物園」という道路表示もありましたが、これって「星の王子さま」に出てくる上下さかさまにはえているような樹ですよね。うーん、見てみたいけれど諦めましょう。三朝(みささ)温泉を過ぎると、バスは山道に入ります。山がちの地形に合わせた小さな水田や棚田が数多く営まれていました。道路わきの八畳ほどの小さな田んぼに、刈り取った稲がきちんとはざがけにされていた光景には胸が熱くなりました。そして30分ほどで三仏寺に到着です。
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 706年(慶雲3)役小角(役行者)が修験道の行場として開いたと伝えられ、849年(嘉祥2)慈覚大師円仁が再興して、三仏を安置したのが寺名の由来です。大山と並んでこの地方における山岳仏教の一大霊地で、険しい崖の岩窟に建てられた、役行者が投げ入れたと伝えられる奥の院(投入堂)が有名です。バス停で降りるといきなり長い石段がありますが、こんなものは序の口。石段の脇に「滑りにくい運動靴や登山靴ですか? 参拝登山に適した服装ですか? 心身共に体調は万全ですか?」というチェック項目がありましたが、勿論すべてクリア。
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 受付案内所で拝観料を払い、トイレで小用を済ませていざ出発。さすが修行の場、簡にして当を得た男女の表示には感服しました。
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 歩いてすぐの所にある皆成院には「あんたが悪いと指さす下の三本は自分に向いている」という法語がありました。…うまいっ! 座布団一枚。
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 本日の一枚は、皆成院にあった「つもりちがい十ヶ条」です。サイパンの日本料理店でも同じものを見かけました。
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by sabasaba13 | 2006-12-26 05:11 | 山陰 | Comments(0)
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