京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)

 至福のひと時を過ごした後、鷹ヶ峯へと向かいます。するとだらだら坂の左手に、御土居跡があることを発見しました。秀吉が都市改造計画の一環として、防備・水防のために京を取り囲むように作った土塁です。以前に北野天満宮で見たのですが、ここにも残っていたんだ。ここは数回訪れているのですが、はじめて気づきました。
京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_6123635.jpg
 そして坂の途中を左に曲がって道を下ると、呉服メーカー「しょうざん」が所持している庭園を見ることができます。入場料を支払い中に入ると、これといった意図もなくただ楓が茫漠と乱立しているという印象を受けます。高桐院を見た直後だけに、よけいにそう感じるのかもしれません。おまけに観光バスでやってきた観光客が多く、その喧騒にはいたたまれなくなってきます。もちろん、紅葉はそれなりにきれいでしたが。
京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_6133100.jpg

 ここから元の道に戻って坂を上りきった正面にあるのが源光庵。やっと本堂修復工事が終わったようなので、ちょっと寄ってみました。四角い窓(迷いの窓)と丸い窓(悟りの窓)を通して見る紅葉が有名ですが、大変な混雑のため落ち着いて見ることができません。なおこちらには伏見桃山城の遺構の血天井があります。家康の忠臣である鳥居元忠一党が石田三成の軍勢に敗れ、自刃した際についた血まみれの手形・足形が随所に見えます。ある方が「どうやってあんなところを歩いたのかしら」と言っておられましたが、そうではありません。三十三間堂となりの養源院(俵屋宗達の杉戸絵が見もの)にも同様の遺構が残されていますが、こちらの方が鮮明ですね。
京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_6132422.jpg


 本日の三枚、上の二枚はしょうざん、下の一枚は源光庵です。
京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_6135839.jpg

京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_6143378.jpg

京都錦秋編(8):しょうざん・源光庵(06.11)_c0051620_614518.jpg

by sabasaba13 | 2007-02-16 06:16 | 京都 | Comments(7)
Commented by MASATO at 2007-02-27 16:55 x
はじめまして 鳥居元忠のファンです。私も源光庵の他に養源院・正伝寺の血天井を見ましたがいずれも名刹で風情がありました。鳥居元忠と鳥居家のHPを作りましたのでよろしかったら御覧下さいね。
Commented by sabasaba13 at 2007-02-28 20:43
 こんばんは。正伝寺にも血天井があるのですね。今、調べたところ、宝泉院・興聖寺にもあるようです。今度、血天井めぐりをしてみようかな。HPも拝見いたしました。これからもよろしくお願いします。
Commented by MASATO at 2007-03-02 18:41 x
他にマニアックな所では非公開の妙心寺天球院などにも血天井はあります。甲冑をひきずった跡は非常にリアルな感じがしますね。実は初めて血天井を見て自宅に帰って寝る時に部屋の天井に手形・足形が点々とあるような錯覚を見てしまったんですよ。
Commented by sabasaba13 at 2007-03-03 17:14
 こんにちは。妙心寺天球院についてはまったく知りませんでした。うーーん、奥が深い。なお我が家の天井裏のシミは、さいわいルイ・フィリップにちょっと似ている洋なし状なので助かっております。
Commented by MASATO at 2007-03-03 20:51 x
ルイ・フィリップですか?わかりませんでした。洋なし これはわかる。
こういう返しが来るとは思いませんでした。妙に受けてます。(笑)
Commented by sabasaba13 at 2007-03-04 08:31
 こんにちは。ルイ・フィリップはナポレオン死後の王政復古でフランス国王となった人物です。頭部が洋なしにくりそつなので、画家オノレ・ドーミエがしばしば絵に描いてからかっています。もし興味がおありでしたら、下記のサイトをごらんください。
http://www.yushodo.co.jp/pinus/52/forum1/for106.html
Commented at 2007-06-29 15:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
<< 京都錦秋編(9):光悦寺・吟松... 「愉快な裁判官」 >>