鎌倉錦秋編(9):大仏坂切通し・極楽寺坂切通し・安国論寺(06.12)

 そして行きましょう。数年前に来た時にいたく感銘を受けたところです。両側に切り立った崖が迫り、敵の侵入を妨害するための置石がゴロンゴロンゴロン。中世鎌倉の雰囲気をそのまま閉じ込めたようでした。平場から鎌倉武士が矢を射掛けてくるような錯覚さえ覚えましたね。その時の記憶では、たしか大仏のある高徳院の前を通りトンネルを抜けてどこかのバス停を右に曲がる小道があったはずです。ところが己の記憶力を過信した報いでしょうか、見つからない! トンネル手前から登る源氏山ハイキングコースにも行きましたが、見当たらない! まさか宅地造成のために破壊されたということはないでしょうが… 断腸の思いで撤退。今調べたところ「火の見下」というバス停でした、やはり下調べはきっちりしておくべきですね。自戒。四年前に撮った写真を載せておきます。
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 また気を取り直して極楽寺坂切通しに行きましょう。ここは舗装された車道となっており、往時の面影は微塵もありません。
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 さてさて由比ガ浜大通りを鎌倉駅方面に戻り、名越をめざします。通りの途中には1936(昭和11)年につくられた城郭建築と寺院建築を組み合わせたような得意な外観の鎌倉彫屋「寸松堂」の店舗があります。その向かいにはアール・デコ調の装飾が印象的な「店本乳牛崎柴」。間違いなく戦前の建築でしょう。滋養のために牛乳が貴重視されていた時代の名残でしょう、明治以降に海水浴=保養地として再生した鎌倉の歴史をまざまざと見た思いです。
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 江ノ電の踏切を渡り、横須賀線のガードをくぐり、しばらく走ると黒澤明の墓所がある安養院です。残念ながら墓地は非公開のようです。途中で日蓮が「立正安国論」が書いた安国論寺に寄り道。小ぶりですがコンパクトにまとまった清楚な感じのお寺さんです。
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 本日の二枚は、大仏坂切通しと安国論寺です。
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by sabasaba13 | 2007-03-21 07:30 | 関東 | Comments(0)
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