神戸・南紀編(8):串本(02.3)

 枯木灘など豪快な海の景色を右手に見ながら、紀勢本線で串本へ。やはり駅で自転車を拝借。今夜は新宮泊なので、串本→新宮の列車を確認したところ、1時間に1本。特急と普通の違いを駅員さんに尋ねたところ、「そやなあ、特急やと新宮まで50分から1時間ぐらい、普通やと1時間から1時間10分ぐらいやな」との答え。こらあっ、どこが特急やどこが![注1:と心中で叫ぶ][注2:大阪人だったらほんとに胸倉をつかんで叫んでいたのでは?][注3:「それは偏見だ、河内人と限定すべき」という山ノ神の指摘あり] 余談ですが、神戸・南紀をまわって、「細雪」の四姉妹のような柔らかい関西弁をしゃべる人が多いことに気がつきました。
c0051620_811298.jpg これで安心して普通列車に乗れます。まずは無量寺へ。江戸時代後期、この寺の住職が丸山応挙・長沢芦雪と親交が深かったようで、この二人の作品が数多く残されています。中でも逸品が、芦雪の「虎図」。最近、芦雪・伊藤若冲・曾我蕭白らを京都奇想派と呼んで評価する向きもありますが、同感。“豪”の芦雪、“緻”の若冲、“狂”の蕭白。残念ながら原寸大の複製でしたが、その迫力には圧倒されます。芦雪の佳品もいくつかあり、眼福眼福。なお彼の印には面白いエピソードがあります。京都四条の円山應擧宅に修業に通っていたある冬の朝、盧雪は小川に張った氷の中に閉じ込められている魚を見かけます。その帰り道、氷が溶け、自由を得て嬉しげに泳いでいる魚の姿がありました。それを聞いた應擧は「苦しい修業時代も段々と氷が溶けるようにして画の自由を得るもの。それをよく心得よ」と諭したそうです。その師の教えを印にして生涯使い続けたのですね。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2007-06-03 08:13 | 近畿 | Comments(0)
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