ヴェネツィア編(21):サン・マルコ寺院(07.3)

 寺院の正面にあるのが、ヴェネツィアの歴史と人々の暮らしの様子を展示するコッレール博物館です。とるものもとりあえず小休止、二階のカフェでカプチーノを飲んでいると、バルコニーからの眺めが素晴らしいことに気付きました。ドアを開けて外に出ると、正面にはサン・マルコ寺院と鐘楼、両側のポルティコ、そして人々と鳩で溢れた広場を文字通り一望できます。両手をつきだしながら、「この街は妾のものよ、オーホホホホホホホホホ」と高笑いする山ノ神(嘘)。すると係の方が近づいてきて、そこは立入禁止と注意されてしまいました。ちゃんちゃん。ひととおり展示を見終わり、小用をたそうとトイレに入ったところ驚愕しました。小便器が一つもなく、個室がひとつあるだけ! 実はこうした状況にはこの後何回もでっくわしたのですが、なぜこんなにトイレが少ないのか? 山ノ神に訊いたところ、女性用も同様だそうです。中には男女兼用個室のみというところもあり、男女がとりまざって行列をなしているという異な光景も見られました。ヴェネツィア市民の膀胱が大きいのか、スペース不足のせいなのか、理由はわかりませんがこれにはまいりました。
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 そして広場を横切りいよいよサン・マルコ寺院へ。昔ヨーロッパ各国では、その国の存在をアピールする目的でその国の守護聖人を求める風潮がありました。ヴェネツィアも同様に守護聖人を求めていたところ、福音書著者聖マルコの遺骸がエジプトのアレキサンドリアにあり、イスラム教徒に奪われる恐れがあることを聞きつけてそれを奪い、遺骸を祀るために828年につくられた寺院です。なお聖マルコのシンボルが翼の生えた獅子で、ヴェネツィアのシンボルともなりあちらこちらで見かけます。そういえばヴェネツィア映画祭のトロフィーも有翼の獅子でしたね。余談ですが山ノ神はそれを見て「あっ毛の生えた獅子だ」ともらしてしまいました。心優しい私は「おうおうおうおう、毛の生えていないライオンってえのを見せてもらいてえな」などとからまず、間違いを指摘したのですが、その後彼女は意固地になって「毛の生えたライオン、毛の生えたライオン」と言い続けることになります。
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 それはさておき、長い行列の最後尾に並んだのですが、さっさとはけて意外なほどすぐに入ることができました。入場は無料ですが内部の目ぼしい所ではきっちり入場料をとられました。なお写真撮影は禁止です。ビザンティン建築に特徴的なつくりで、中央に大きなドーム、その周りに小さな四つのドームが配置されたギリシア十字架様式で、床や天井一面に見事なモザイクが見られます。しかしどうも、「わしらは金をくさるほどもってんだぞ」と言わんばかりの眩い豪華絢爛さには少々辟易します。そうそうに退去して、隣にあるドゥカーレ宮殿に行きましょう。
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 本編の足跡と本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2007-07-13 06:10 | 海外 | Comments(0)
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