ヴェネツィア編(35):サン・ポーロ地区(07.3)

 ここからリアルト橋を渡ってまた戻り、サン・ポーロ広場に向かいましょう。その途中に、長いソットポルテゴがあります。このあたりの景観もいいですね。うねるように流れる運河と水面からそそり立つ建物、片側には柱廊が続きアーチ部からは淡い光がさしこんできます。つきあたりには運河に斜めにかかる橋(ポンテ・ストルト)、振り返ればそこにはトンネル状のソットポルテゴとその奥にほのかに見える石段… どこを切り取っても絵になるピクチャレスクな街ですね。
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 このあたりでも、二階の住居部分が木製の梁に支えられて路上に張り出した家(バルバカーニ)を見かけました。古くからの街区なのでしょう。
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 そしてサンティ・ジョヴァンニ・エ・パオロ教会とともに、ヴェネツィアのゴシック様式教会を代表するサンタ・マリア・グロリオーザ・デイ・フラーリ教会に到着。ヴェネツィアには珍しい、あたりを威圧するような巨大な建築です。周囲の景観に溶け込まず、浮いているような感がありました。拝観料を払って中に入り、ティツィアーノの絵を眺めながらしばし雨宿り。外に出ると、相変わらず雨はそぼ降り、教会風にあおられて体も冷えてきました。ここでカフェに入って一休み。カフェ・カプチーノが美味しゅうございました。
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 次なるはスクオーラ・サン・ジョヴァンニ・エヴァンジェリスタ、豪華絢爛たる大広間と内部装飾を拝見しましたが、こうした単調さにはすぐ飽きてしまいます。鑑賞眼がないと言われれば、返す言葉もありません。
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 そしてすぐ近くにあるスクオーラ・グランデ・デイ・サン・ロッコへ。こちらでは奔流のようなティントレットの絵に圧倒されます。四方の壁はおろか、天井まで、彼の絵で埋めつくされていました。(天井の絵を見るための鏡を貸してくれます) ヘンリー・ジェイムズが「空気にまで作品の重みが充満していて、息をするのも容易ではない」と言ったそうですが、その通りです。息抜きにすると面白いのが、壁面を飾る胸像の職業当て。たぶんこのスクオーラに関係していた職業だと思いますが、服装や持ち物をよく見ると、何となくわかります。大工、医者、鍛冶、画家… 外に出て深呼吸。はあ このあたりで見かけた顔型呼び鈴です。逆立ちしているのは珍しいし、キュビズム風の顔は気に入りました。
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 本編の足跡と本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2007-08-03 07:50 | 海外 | Comments(0)
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