京都編(3)(04.12)

 予報通り本日は晴れ後曇り。自転車をデリバリーしてもらい、出発です。ホテル近くにある地元密着型喫茶店「アマゾン」で美味しいモーニング・サービスをいただき、めざすは大徳寺。東本願寺脇を走り、京都で一番長い通りである油小路通りを、町屋を堪能しながら延々と北上。途中で植柳小学校の二宮金次郎像、女体のレリーフが壁面を覆う西陣電話局、本阿弥光悦屋敷跡をゲットしました。それにしても街中の消火器・消化バケツの多さにはいつも驚きます。火事の恐ろしさを骨の髄まで知っている街なのですね。
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 まずは大徳寺塔頭の龍源院へ。四つの個性あふれるお庭が見られ、おまけに喫煙所もある素晴らしいお寺さんです。
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 そして瑞峯院、ここのお寺さんにもいいお庭があります。たしか重森三玲(しげもり・みれい)の作です。そういえば彼はイサム・ノグチと親交があったように記憶しています、この庭とモエレ沼公園とどこかでつながっているのかもしれません。
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 次は小生が大好きな高桐院を見物。いつもいつも惚れ惚れしてしまうのは、入口から本道へと至るアプローチです。わずかな距離なのにあえて曲がり角を設けて変化をつけ、リズミカルな敷石や植え込みで視線を魅了してくれます。もちろん灯篭と数本のもみじだけで構成されているシンプルなお庭も大好きです。ぜったい紅葉の季節に来るぞ、っと何回かめの誓いをたてました。
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 大仙院は相変わらず商売っ気たっぷりで脂ぎっています。「今ここで頑張らずにいつ頑張る」という力みかえった横看板に圧倒されました。隣りにある今宮神社で軽く感じると願いが叶うという「阿呆賢さん」という石を持ち上げ、あまりの重さに三歩歩めず。残念ながら名物あぶり餅は休店でした。
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 そして船岡山に登って眺望を楽しみ、脱衣場に「爆弾三勇士」の浮彫りがあるという伝説の銭湯、船岡温泉の外観を見物しました。
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 次は千本ゑんま堂(引接寺)へ。本日の一推しはここですよ、ここ。眼光鋭い閻魔像もさることながら、みんなの願いを何でもまとめて叶えてあげまっせえ、という雰囲気がムンムン充満しています。一見の価値あり。幼い少女が駆け寄って一心不乱に祈っていた姿に、信仰の原型を感じました。さて昼食は湯豆腐「わら」にしようと意気込んで行ったら、臨時休業。ふと目に入った看板のネギ焼きという言葉につられ、お好み焼き「きたいち」に入りました。香り高い九条ネギをふんだんに入れた絶品の味。旦那と女将の掛け合いも面白いし、再訪を期す。
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 次は釘抜きさん(石像寺)です。ここも庶民の祈りで支えられているお寺さんで、願いが叶えられた時に奉納する釘抜きと釘がお堂の壁面を埋め尽くしている様は圧巻。境内に張り出してある奉納金も、ほとんどが千円なのもいいですね。裏には弘法大師の井戸があります。
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 北野天満宮・平野神社・大将軍八神社・だるま寺(法輪寺)をひやかし、山中油店でごま油を購入。落花生油も舐めさせてもらいましたが、ほんとに胡麻と落花生の味がするのに感動。化け猫の気持ちがわかりましたね。
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 そして大サカキが睥睨する浄福寺、諸神諸仏と桜が境内を埋め尽くす雨宝院、晴明人気でブレイクし様変わりした晴明神社、一条戻橋、伊藤仁斎古義堂跡、京都ハリストス正教会を見物。
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 日暮れも近くなるとさすがに冷えてきました。ペダルをこいでいると、後ろから何か呟き声が聞こえてきます。「寒い… 寒い… ぜんざい食べたい… 寒い…」 すわっ、これは危険信号、山ノ神が瀕死の状態です。「ごま油を舐める?」と聞いたら、「あたしはろくろ首ではない」と切り返されるのは目に見えているので、とりあえず大急ぎでホテルへ。「わらじや」のうぞうすい(鰻の雑炊)を奉納して、事なきを得ました。
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 本日の一枚は、大徳寺高桐院です。
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by sabasaba13 | 2005-02-13 07:50 | 京都 | Comments(0)
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