大芦川・真岡鉄道・烏山編(9):下館(07.7)

 さてさて歩いて十数分で記念館に到着ですが、が、が、が、開館は午前10時。今現在の時刻は午前8時56分。私馬鹿よねえお馬鹿さんよねえ、と唸ってしまいました。やれやれ開館時刻の確認はテニスにおけるスプリット・ステップ同様基本中の基本なのに、それを怠った自分が呪わしい。爾後の旅程を考えると、一時間もここで待つわけにはいきません。せんかたなし、撤退し再訪を期しましょう。板谷波山(1872-1963)、近代陶芸の開拓者であり、理想の陶磁器づくりのためには一切の妥協を許さなかった男、必ずや会いにきます。
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 羽黒神社の前にある小公園には青木繁の碑がありました。なかなか闊達な字だなと思ったのですが、後日熊谷守一の書だと判明。この二人にはどういう繋がりがあるのでしょうね。と思って調べたら、何と東京美術学校の同期生でした。その脇には下館音頭の碑があります。下館に疎開していた西条八十が、敗戦時、荒廃した青少年に明るさと希望をもたせる歌を作ってほしいと依頼され、中山晋平の未発表の曲を使って完成させたのがこの曲だそうです。
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 神社の前にはオーソドックスな形の火の見櫓がありました。アルテリオの前には、石造りの蔵をバックに、しっかりと四脚をふんばって屹立する、なかなかピクチャレスクな火の見櫓もあり。市内をちょっと歩いただけでこれだけ見つかるとは、もしかしたら隠れた火の見櫓の穴場なのかもしれません。
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 さてそろそろ駅に戻ろうとふと左手を見やると、映画館らしき廃墟物件があります。いそいそと近づいてみると廃業した「シネマ1」、表現主義的な即物的外観です。残念ながら内部には入れませんでしたが、かつて行列ができたであろう切符売場の風情や入口上部にある「人気第一 サービス第一」という文字がもののあはれを漂わせていました。DVDやプラズマ・テレビの普及が影響しているのでしょう、地方都市に来ると映画館の廃墟を良くみかけます。昔、ここでいろいろな人生や世界を学び知った人たち(私もその一人)にとっては、なんともはやいたたまれない光景です。合掌。
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by sabasaba13 | 2007-10-12 06:14 | 関東 | Comments(0)
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