大芦川・真岡鉄道・烏山編(13):烏山(07.7)

 さて烏山駅で自転車を借りて徘徊を開始。まずは七月末に烏山で行われる山あげ祭に関する展示のある山あげ会館へ。はじめて知ったのですが、この祭りでは壮大な歌舞伎の野外劇が行われるのですね。道路いっぱいに奥行き100メートルに及ぶ巨大な野外演舞場がつくられ、常磐津に合わせて様々な歌舞伎舞踊が演じられます。舞台の後方には背景の山水を描く高さ20メートルの大きな書割(=大山)が設置されますが、これを立てることを「山あげ」というそうです。その製作や祭りの様子をミニチュアや実写ビデオで堪能することができました。うーん、一度この目で見てみたい。なお解説をしてくれるロボット、飲んだくれの勘助じいさんがなかなか良い味をだしています。そして和紙会館へ、烏山は和紙の生産もさかんなのですね。なるほど、だからあれだけ大きな書割がつくれるわけだ。
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 そして祭りが行われる山あげ通りを走り抜け、天性寺に行きましょう。天保年間に飢饉に苦しんだ民衆を救済するために住職が建てたお救い小屋跡があるそうですが、見つかりませんでした。咲き誇る満開の紫陽花にしばし見とれて、次なる目的地龍門の滝へ出発。
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 十五分ほどで到着しましたが、思ったよりも壮大な規模の滝でした。高さ20m・幅65m、幾筋もの激流が岩々を流れ落ちていく光景を、水しぶきを浴びながら満喫。さてそろそろ駅に戻りましょう。多少時間があるので、烏山小学校を表敬訪問することにしました。ところが、日光いろは坂のような急なヘアピン・カーブの連続。途中で自転車から下りて押すはめになったのですが、すぐに精も魂も尽き果てて挫折。毎日この道を通学する小学生諸君に敬意を表します。
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 駅で自転車を返却し、駅舎を見ると「利用向上を推進しみんなで守ろう烏山線」という看板がありました。駅前にはJRバスの営業所があり、おそらく廃線となり使用されなくなったバス停標識が無造作に並べてありました。
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 あらためて地方が追い込まれている深刻な事態には慄然とします。たとえ赤字になっても、住民の足を確保するのは自治体の重要な責務だと思いますが、そうはさせまいとする邪悪な力が働いているのでしょう。地方財源を圧迫する中央政府や、自動車業界の圧力。地方を巨大な"負け組"にしながら肥え太る中央都市と大企業。誰かが言っていましたが、もっと早く飛ぶためにジェット・エンジンを切り落とした旅客機のようです。しばらくは速度が上がるでしょうが、すぐに失速・墜落することも知らずに…
 烏山線に乗って宝積寺へ、そして宇都宮まで乗り継いで新幹線で帰郷。今回の彷徨では、心残りがたくさんできました。でも完結する旅はありえませんから、これで良しとし、再訪を期すことにします。心残りをたくさんつくるための徘徊はまだまだ続きます。

 本日の一枚は、龍門の滝です。
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by sabasaba13 | 2007-10-16 06:08 | 関東 | Comments(0)
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