別所温泉・稲荷山・姨捨編(13):稲荷山(07.7)

 トイレに寄ると、近くにいた人が深刻な顔をしながら携帯電話で「…地震…地震…」と小さな声で話しています。どこかで地震が起きたのかなと思いつつ、次なる目的地・稲荷山へ向かいましょう。稲荷山は、江戸時代、北国西往還(善光寺西街道)最大の宿場町としてにぎわい、 明治以降は善光寺平から西山部にかけての商品集積地として発展し、今でも白壁の土蔵が建ち並ぶ街並みが残っているそうです。上山田温泉から車で走ること約30分、稲荷山近辺に着いたのはわかったのですが、土蔵のある街並みが見当たりません。観光客もあまり訪れないようで、案内の表示もなし。車に乗って右往左往していると、「蔵し館」という資料館を偶然見つけました。渡りに船、資料館によればおそらく地図や資料が手に入ります。さっそく入館し、親切な係の方から資料等をいただき、内部を見学しました。ここは、幕末から明治期にかけて「商いに国境なし」という「稲荷山魂」を説き、 生糸輸出の先駆者ともなった「カネヤマ松源製糸」の松山源九郎が築いた屋敷を修復・再生したもので、母屋は古い町屋の生活空間を再現しています。豪壮な造りの梁には目を見張りました。
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 西側二階建て倉庫は「くらしの資料館」としてかつての稲荷山の生業や生活の様子を物語る民俗的資料を多数展示しています。下駄スケートや古い木製テニス・ラケット、薬研や食器を入れる金網つきの蝿帳など、見ていて飽きません。
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 おおっ、かつて煙草の製造・販売で覇を競い合った村井吉兵衛の「ヒーロー」と、岩谷松平の「天狗煙草」の看板がそろっているではありませんか。これは(たぶん)珍しい。
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 敷地中央の土蔵は残念ながら内部には入れませんが、凛として輝く漆喰塗りと海鼠壁の威風堂々とした佇まい。紫陽花と井戸が良く似合います。

 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2007-11-06 06:15 | 中部 | Comments(0)
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