飛騨編(2):郡上八幡(07.8)

 一時間二十分ほどで郡上八幡に到着。四方を山で囲まれた小宇宙といった風情です。
c0051620_654969.jpg

 郡上八幡の城下町としての歴史は1559(永禄2)年に遠藤盛数によって八幡山に城が築かれたことにはじまります。時は戦国時代ですね。四代城主遠藤慶隆は人心を懐柔するために、それまであちこちで踊られていた盆おどりをひとつにして城下で踊ることを奨励したそうです。これが郡上おどりの濫觴と言われています。そして1652(承応元)年に起きた大火事は、町全体を焼きつくしてしまいました。六代城主の遠藤常友は焦土と化した町の復興を手がけ、小駄良川の上流から水を引き入れ、城下の町並みにそって縦横にはしる水路を建設しました。これは生活用水であると同時に大火を繰り返さないための防火の目的でもありました。道の両側を水路が走るという現在の町の景観の特徴はこの頃の名残りを伝えるものです。そう、そうです、この水のある風景が私のお目当てなのです。
 郡上八幡駅は映画か夢に出てきそうな、三角破風が愛らしい木造の駅舎です。構内には、鉄道に関する資料や物件を展示する小さな博物館になっていました。この路線に対する関係者各位の熱い思いが伝わってきます。
c0051620_66910.jpg

 さて地図によると中心地はここから歩いて十数分のところにあるようです。残暑酷烈の中、喪家の狗のようにとぼとぼと歩いていくことにしましょう。幸い、案内の標識もあり、迷わずにすみました。通行量の激しい車道を渡ると、中心街へと向かう斜めの直線道路があります。そこに一歩足を踏み入れた瞬間、得も言われぬ既視感を覚えました。この道は歩いたことがある… 歩道も車道もない幅の広い道、町の方々の立ち話、元気そうに商いをしている地元商店、四方を囲む山なみ、そして広くて青い空。高層建築がほとんどないために、上方への視界を遮る無粋な物体がありません。幼い頃によく連れて行ってもらった、母の実家がある群馬県某町の佇まいによく似ているので懐かしさを覚えたのでしょう。もうこれだけで来たかいがあったというもの。「知らなかったよ、空がこんなに青いとは…」と口笛を吹きながら歩いていると、すぐ中心部に入ります。7月中旬から9月上旬にかけて三十二夜(!)にわたって踊られるという何ともはや凄まじい「郡上おどり」の真っ最中なので、何となく街全体が浮き浮きしているようです。とは言っても、観光客であふれているようにも、街のあり方をねじまげてでも観光業に魂を売ったようにも見受けられません。地元の産業と観光業が絶妙のバランスを取っているという印象を受けました。
c0051620_663129.jpg

 さっそく市民ギャラリー「楽芸館」のそばにある郡上八幡旧庁舎記念館(観光案内所)に行ってパンフレットや地図をもらい、街の構造とこれから歩き回る場所を調べました。地図を見ると、郡上八幡が長良川・吉田川・小駄良川の合流地点にあることがよくわかります。なおこちらでは貸し自転車を借りることができます。さっそく借りて、いざ徘徊の開始。
c0051620_66518.jpg


 本日の四枚です。
c0051620_67952.jpg

c0051620_672539.jpg

c0051620_674189.jpg

c0051620_692033.jpg

by sabasaba13 | 2007-11-22 06:09 | 中部 | Comments(0)
<< 飛騨編(3):郡上八幡(07.8) 飛騨編(1):長良川鉄道(07.8) >>