飛騨編(20):飛騨高山(07.8)

 中橋を渡って古い町並みを垣間見ると、これが(行ったことないけど)まるで夏休みのディズニー・シー状態、人人人で満ち溢れとても散策どころのさわぎではありません。
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 しょうがないので脇道を抜けて、高山祭屋台会館を見物しました。
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 そして公開されている民家の一つ、日下部民芸館へ。この地方の町屋の見どころは、何と言っても土間の吹き抜けです。大黒柱を中心として梁と束によって構成されたダイナミックな立体格子、そして高窓から入る光がつくりだすその陰影。濃淡の墨で描いたモンドリアンの絵を三次元化したようです。
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 すぐ近くにある吉島家住宅も同様に見事な吹き抜けを見ることができます。ところが、二階に上がると仰天しました。この家はただものではない… L字型に部屋が配置されているのですが、階段を上りきったところにある部屋と、隣の部屋には段差がついています。しかも屋根の勾配にそって天井化粧板が「へ」の字上に屈曲。左手に曲がると小部屋、その奥にやや高い段差がある二間つづきの広間。L字型にちょっとずつ上り歩くにつれて、視界が微妙に移り変わります。そしてさまざまな大きさの窓や障子から差し込む光が、この複雑な構成の部屋に変化の妙をあたえています。さらに一枚一枚違う襖や格子のデザイン、竹と透かし彫りを効果的に使った欄間、味わいある床柱、畳敷きの床の間上方の天井には網代状に組まれた竹。奇抜にして繊細、施主の明白な意思がひしひしと伝わってきます。幸い、解説があったので、この家に関する詳しい話を知ることができました。施主は造り酒屋の吉島斐之(あやゆき)、大工は西田伊三郎。このコンビで建てた家が1905(明治38)年の大火で焼けてしまいます。互いに気心を知り老境に入った二人は、ちょっと見の派手さや豪華さではなく、見れば見るほどその美しさを味わえるような建物、できることなら、繊細さをもちながら大胆さを失わない、後世まで残る建物をつくろうと誓いあったそうです。「二階の流れるような段差の配列は、フランク・ロイド・ライトの落水荘に通じる」という説明もありましたが、こちらは実見していないので判断は保留。それはさておき、この二人の美意識と技の結晶であることは間違いありません。「飛騨の匠」の技と、町衆の美意識のコラボレーション、至福の空間です。
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 さてそろそろ帰途につきましょう。川沿いの本町通りを走っていると、さるぼぼ・手長・足長の顔はめ看板を発見。写真におさめ、駅へ直行。自転車を返却して、前日に予約しておいた特急「ひだ」に乗り込みました。約三時間で名古屋に到着、駅の地下街で夕食をとることにしましょう。ひつまぶしにも心惹かれましたが、ねぎ焼きの誘惑に負けました。これをたいらげ、新幹線に乗り込み帰郷。
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 本日の七枚です。
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by sabasaba13 | 2007-12-19 06:13 | 中部 | Comments(0)
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