肥前編(26):佐世保~有田(07.9)

 タクシーの運転手さんと出会う約束の時間まで30分ほどあるので、駅前の喫茶店で佐世保バーガーをいただきました。マスターが「佐世保バーガーの食べ方を御存知ですか?」と言うので、食前に直立不動で「海行かば」か「月月火水木金金」を歌うなどという儀式があるのかなと思い「ぜひ教えてください」「上から押しつぶし紙に入れたまま食べるのです」 (間) 「知ってらあそんなこと!」という言葉を心の中で押しつぶし、仰せの通りにしてさっそくかぶりつきました。結論から言うとけっこう美味しかったですね、表面サクサク中はホカホカのバンズが事の他気に入りました。さてハンバーガーを頬張りながらも、私の琥珀色の脳細胞は間断なく活動しています。Kさんは携帯電話を使い慣れていない→さきほど応答がなかった→留守電を確認した可能性は低い。つまり来ない… いや人を信じる心を失っては駄目だとメロスのような気持ちになり、でも念のため代替手段を調べておきました。ポケット時刻表で調べると、13:13の特急に乗れば、有田で松浦鉄道に乗り換えて午後二時半ごろには伊万里に到着できる。よしっ、もしもの場合はこれで行こう。そして佐世保駅前に行き、Kさんを待ちました。
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 12:55、来ない。13:00、来ない。13:05、来ない。しょうがない、駅の公衆電話で連絡をとってみよう。ルルルルルル ルルルルルル ルル「もしもし」「あっKさんですか、昨日お約束をした者ですが」「えっ」「…伊万里の川南造船所に連れていってくださると」「ああああ、あんたかい」「今、お宅ですか」「ああ、寝てた」 (忘れている…) しょうがない、寝惚け声のKさんにその件のキャンセルを告げ、丁重にお礼を言って電話を切り、疾風の如く改札口を走りぬけ、かろうじて列車に間に合いました。
 有田で松浦鉄道へ乗り換えますが、20分ほど時間があるので有田駅周辺を散歩してみました。十年ほど前に一度来たことがあるのですが、心なしか寂れたようです。観光客らしき人も数人見かけただけ、目抜き通りもほとんど人影がありません。中国製陶磁器との競争で打撃を受けたのでしょうか、心配です。なお有田には観光案内所・貸し自転車があります。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2008-04-11 06:08 | 九州 | Comments(0)
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