京都錦秋編(18):安楽寺(07.12)

 そしてすぐ近くにある安楽寺へと向かいましょう。このお寺さんは、法然の弟子である住蓮房・安楽房が結んだ鹿ケ谷草庵が始まりです。後鳥羽上皇が寵愛した女官、松虫姫・鈴虫姫は虚飾に満ちた御所での暮らしに苦悩し、決死の思いで両人のもとに駆け込み出家をしました。これを知った上皇は激怒し、旧仏教側からの強い要望ともあいまって、この事件を口実として専修念仏教団に対する大弾圧を行います。住蓮房・安楽房は打ち首、そして指導者の法然上人を讃岐に、弟子の親鸞を越後に流罪の刑に処しました。いわゆる「建永の法難」ですね。たまたま「親鸞をよむ」(山折哲雄 岩波新書)という面白い本を読んでいるのですが、親鸞流罪の原因となった地にたまたまたどりついたわけです。だから旅と読書はやめられません。なお両姫は瀬戸内海の生口で余生を送ったそうです。そして流罪地から帰京した法然が両人の菩提を弔うために建立したのがこの安楽寺。虚飾に満ちた暮らしを厭い、なにものかに救いを求める… とても古き世の他人事とは思えません。今でも多くの松虫姫・鈴虫姫が苦悩しているのでしょう。それはさておき、茅葺屋根の山門とそこに至る石段の両側をうめつくす、紅葉のトンネルがお見事・天晴れです。
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 穴場その七:安楽寺

 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2008-06-15 08:21 | 京都 | Comments(0)
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