駿河編(2):熱海(07.12)

 頼りない地図を片手に徘徊を開始。駅前はけっこう観光客であふれているので、思ったほどには閑古鳥は鳴いていないのかもしれません。まずはお宮の松と貫一・お宮像を見にいきましょう。熱海は凹凸の激しい地形で、アップ・ダウンのあるうねるように変化に富んだ路がたくさんあります。私にとってはけっこう魅力的な景観なのですが、いかんせん建ち並ぶ建物がよろしくない。高層マンションが視界をふさぎ、国籍不明の薄汚れた雑居ビルがあまりにも多すぎます。これでは歩いていて楽しくないですね。さらに縦横無尽に自動車が走り回り、おまけに歩道の幅が狭すぎ。見て楽しい/歩いて楽しい街づくりが必要ですね。月並みな提言ですが、1.建築の高さ制限、2.自動車乗り入れ禁止区域の設定、3.地元の素材・技法を使った伝統的建築の奨励、4.電線の地下埋設。
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 さて日本で唯一夜間ライトアップされるという、京都議定書に唾はくような熱海サンビーチに行ってみましたが、お宮の松が見当たりません。しばらく右往左往していると、あった、遊歩道の山側に貫一の後姿が見えました。さっそく行ってみると、お宮の松、お宮を蹴り倒す貫一の像、「金色夜叉」の碑がありました。尾崎紅葉の小説「金色夜叉」の大ヒットで一躍熱海が脚光を浴びると、ここに別荘をもつ煙草王・村井吉兵衛らが1919(大正8)年にこの碑を羽衣の松のとなりに建立したそうな。その松がやがて「お宮の松」と呼ばれるようになったそうです。(現在は二代目) ふーん、村井吉兵衛の名にここで出会うとは思いもしませんでした。たばこ産業が国営化される前、明治時代の前半に煙草会社の経営で億万長者となった人物で、ライバルである岩谷松平との間のたばこの宣伝合戦は有名ですね。ちょっと彼には興味があり、彼がつくった迎賓館・長楽館(京都)や、日本初の洋式工場の建物である村井機械館(京都)をこれまで見物してきました。これからも長いつきあいになりそうです。
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 ここから起雲閣へと向かいましょう。おっ、私の大好きな遊技場を発見! そこで提言。5.射的・スマートボール・卓球の総合得点を競う温泉王選手権の開催。コンピュータ・ゲームに飽き飽きしている人々を絶対に惹きつけると思いますが、いかが。なおこのあたりで、オーダー建築、ビザンチン・アーチが連続するファサード、レリーフによる装飾など、レトロな雰囲気を馥郁と漂わせる建物を数軒見つけました。わずか十数分歩いただけで、これだけの物件があるのですから、おそらく熱海全体ではもっと見つかるはずです。はいっ、提言。6.人肌の温もりを感じさせるレトロな建築の保存・解説・展示。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2008-07-10 06:08 | 中部 | Comments(0)
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