2006年 04月 05日 ( 1 )

ダボス編(20):市内散策(05.12)

 さて夕食は、以前から目をつけていたケバブ屋でとることにしました。われわれはこれが大好物でして、ヨーロッパに来ると何回かは必ず足を運ぶのですが、ダボスではここ一軒しか見つけられませんでした。やはり中東からの外国人労働者が少ないということなのでしょう。いそいそとカウンター席にすわり、中東出身風のおにいちゃんが作ってくれたケバブを満喫。
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 ホテルに帰るためにバスに乗っていると、犬をつれた方が平然と乗り込んできたのには驚愕。そういえばゲレンデでも犬をつれた方をよく見かけました。吠えたり噛み付いたりしないように、厳しく躾けられているようですね。ヨーロッパ人の犬好きに関しては、少し考えるところがあります。個人主義的な文化が強いヨーロッパでは、子供が結婚すると親元から完全に自立・独立し、実家との関係は希薄になるようです。気のせいか、すごく寂しそうな老人の姿をよく見かけます。親子関係だけではなく、友人関係においても、お互いの心のある一線を踏み越えないという暗黙の了解があるのではないか。その寂しさを埋め合わせる存在が犬をはじめとするペットだと思います。でも寂しいかもしれませんが、個人の独立を護るために必要なことですね。高村光太郎はパリから次のような手紙を書いています。「僕の周囲には金網が張ってある。どんな談笑の中、団欒の中へ言ってもこの金網が邪魔をする。…駄目だ、早く帰って心と心をしゃりしゃりと擦り合わせたい、淋しいよ」 どちらが良い悪いの問題ではないと思いますが、学ぶべきところは学びたいですね。日本人の場合、心をしゃりしゃりと擦り合わせすぎて、かなり磨り減っているような気もしますが。
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 そうそう、ヨーロッパではナイター・スキーがありません。これには諸手を挙げて賛同します。なぜ美しい景色も見えない薄暗く薄ら寒く短いゲレンデで、車輪を廻すコマネズミのようにスキーをしなくてはならないのか。思うにゲレンデが混んでいて昼間は十分に滑れないことと、技術を極めるための鍛錬をしたいということが理由ではないかな。極端な言い方をすると、ヨーロッパ人にとってスキーは楽しむもの、日本人にとっては道を極めるもの。道を極めるのはけっこうですが、自分で見定めた道ではなく、SAJ(全日本スキー連盟)という他者がつくった道をたどって、二級・一級・指導員という資格をめざす人が多いような気がします。SAJ公認スキー道。ま、それも一つの人生ですけれど、私は真っ平御免です。ちなみに一級テストの評価内容は、ターン運動の構成(ポジショニング、エッジング)、斜面状況への適応度(スピードと回転弧のコントロール)、運動の質的内容(バランス、リズム、タイミング)だそうです。テスト代は3,000円程度、指導者テスト代にいたっては20,000円。SAJという組織を維持するためのシステムかもしれません。花道・茶道と同じ構造ですね。疑問が一つあります。一級の資格を取った人は、どんなに下手になってもその資格を剥奪されないのでしょうか? こうした問題は、日本文化を考える上で非常に重要だと思います。坂田藤十郎も襲名したことだし。

●全日本スキー連盟(SAJ) http://www.ski-japan.or.jp/official/saj/index.html

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2006-04-05 06:18 | 海外 | Comments(0)