2016年 08月 29日 ( 1 )

京都錦秋編(4):金地院(14.11)

 それでは茶室を拝見しましょう。まずは方丈に上がりますが、ここから見るお庭も素敵ですね、障子と鴨居でフレーミングされた一幅の絵です。座観式の額縁庭園なのかもしれません。ここから先は、事前に予約しておかないと入れません。なおここからは写真撮影は禁止とのことでした。なぜなんだろう? フラッシュをたかなければ問題はないと思うのですが。せめて一言、理由を説明してほしいものです。係の方の案内にしたがってしずしずと奥へ進むと、八窓席の襖に長谷川等伯が描いた「猿猴捉月図」と「老松」がありました。前者は手長猿が池に映った月を取ろうと手を伸ばすところを描いた絵、後者は恰幅のよい松の古木を描いた絵です。等伯が描く動物って、ほんとに生き生きとしていますね。
 そしてお目当ての、以心崇伝の依頼により小堀遠州が既存の建物を改造して建てた茶室、八窓席です。写真を撮れなかったので、京都文化観光資源保護財団のサイトをご覧ください。まず目を奪われるのが、室内の明るさです。外に面した三つの連子窓と一つの下地窓の障子をとおして入ってくる、柔らかい光が茶席を充たしています。なお室内に飾り窓である床脇の墨跡窓、袖壁の下地窓があるので、合わせて窓は六つ。八という数字は、多くの数という意味か、改修されているので元は八つの窓があったの、諸説あるそうです。空間構成もいいですね。天井は二分され、平天井と片流れ屋根の化粧屋根裏(掛込天井)が絶妙のバランスです。床柱の松皮と、床框(とこがまち)の黒漆の、対比の妙も洒落ています。遠州の「きれいさび」、堪能いたしました。
 なおこの茶室と、大徳寺・孤篷庵の忘筌席、曼殊院の八窓軒を合わせて京都三名席と言うそうです。忘筌は時々特別拝観が行なわれているようなので、是非拝見してみたいものです。八窓軒について調べたところ、電話で予約すれば拝見できるとのこと。うーむ、また京都を訪れる理由ができてしまった。また国宝茶席三名席もあり、京都山崎妙喜庵の待庵、京都建仁寺正伝院にかつてあり、現在は犬山城下有楽苑にある如庵、そして大徳寺龍光院の密庵だそうです。前二者は訪れたことがあるのですが、密庵は完全非公開。惜しいなあ。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2016-08-29 08:55 | 京都 | Comments(0)