2016年 09月 01日 ( 1 )

京都錦秋編(6):天授庵(14.11)

 それでは天授庵へと向かいましょう。なお今調べていて分かったのですが、金地院の東照宮築地塀外南に、「戊辰伏見鳥羽之役東軍戦士人追悼碑」、つまり幕府軍戦没者の碑があるとのことです。江戸っ子の末席を汚す者としては見ておきたかったなあ。"江戸伝来の趣味性は九州の足軽風情が経営した俗悪蕪雑な『明治』と一致する事が出来ず"(『深川の唄』)という永井荷風の言葉を胸に刻みながら再訪を期す。
 南禅寺三門あたりの紅葉も見頃を過ぎていました。そういえばこの門にはしばらく登っていません。後でのぼって絶景を楽しむことにしましょう。そして天授庵へ…予想通りからっから。やれやれ、CMで流布されてみんなが見たがるお庭を見たがる、ということなのでしょうか。これでは王侯ではなくて商品ですね。ま、でも、落ち着いて見られるので嬉しいですね。このお寺さんは過去に何度か来たことがあるのですが、いずれも紅葉の見頃を外しましたが、今回も同様。1292(正応4)年に、虎関師錬が、南禅寺開山の無関普門の塔所として建立した塔頭で、1602(暦応2)年に細川幽斎によって再興されました。ん、こかんしれん? 受験用日本史で覚えた記憶がありますね、たしか日本初の仏教通史である『元亨釈書』を書いたお方です。
 まずは小堀遠州の発案とされる方丈東庭へ。白い砂と緑の苔の対比、そこに菱形の石畳が並ぶ斬新な意匠です。これに楓の赤が加われば見事なんですけれど、いかんせん散りかけていました。縁に座って、行く秋の風情を楽しみました。
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 奥に進むと、山里の佇まいを醸すしぶい中門があり、ここをくぐると大小二つの池を回遊できる書院南庭が広がります。参拝客もあまりいない静謐な雰囲気の中、池に沈む散りもみじを愛でながらゆるりと一周。紅葉の盛りの時にぜひ再訪したいものです。
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 なお方丈には長谷川等伯の『禅宗祖師図襖』と『商山四皓図襖』という襖絵があるのですが、残念ながら非公開です。

 本日の五枚です。
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by sabasaba13 | 2016-09-01 06:23 | 京都 | Comments(0)