2016年 09月 25日 ( 1 )

京都錦秋編(21):龍吟庵(14.11)

 そして今回のお目当て、塔頭の龍吟庵へと向かいます。普段は非公開ですが、秋の特別公開で見学することができます。国宝に指定されている日本最古の方丈があるのですが(撮影禁止)、やはり重森三玲作庭のお庭をぜひ拝見したい。なお方丈とは、禅宗寺院における僧侶の住居であり、後には相見(応接)の間の役割が強くなりました。それではお庭についての解説板を転記します。
 昭和39年、国宝龍吟庵方丈の解体修理が完了したが、四周に庭園がなかったため、昭和の名作庭家の重森三玲に委嘱して12月2日から27日にかけて作庭された。
 南庭は古式により白砂だけの庭とし、「龍吟庭」と名付けられた西側の庭は白砂の大海と白モルタルの縁取りによって黒雲をあらわし、各所に配された石によって雲間から頭と胴をくねらせて飛翔する龍を表現している。庭を区切る竹垣は雷紋と稲妻紋をあらわす。
 東側の赤砂の石庭は開祖無関普門の幼少時代を表現したもの。我が国最古の方丈建築に、伝統を踏まえながらも自由な発想によって大胆に表現された作庭といえよう。
 まずは方丈正面の南庭へ、こちらは一木一草も用いず白砂のみの「無の庭」です。かつて儀礼に使われていたことを意識したとのことです。稲妻紋の竹垣がアクセントとなっています。
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 一転して西庭は「龍の庭」、のたうちまわる龍の頭・角・背を石で、海と雲を白黒の砂で表現した躍動感にあふれた庭です。特に、食い違うように斜めに置かれた鋭い立石が、心に残ります。白砂(雲)と黒砂(海)の砂紋を区切る地割をモルタルでつくるところは、三玲の面目躍如ですね。こちらの竹垣も稲妻紋。塀の向こうに覆いかぶさる紅葉がみごとに色づいていました。
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 そして最後が小さめの東庭、「不離の庭」です。幼い頃に熱病におかされて荒野に捨てられた開祖・無関普門、そこに襲いかかった狼から二匹の犬が彼を守ったという逸話をもとに作庭されたそうです。中央の平たい石が無関普門、その両脇にある二つの石が犬、残り六つの石が狼を表わし、奥には山型の竹垣がありました。緊張感にあふれた身の引き締まるようなお庭です。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2016-09-25 06:48 | 京都 | Comments(0)