カテゴリ:邪想庵句集( 2 )

四国彷徨

 四国旅行(04.2)の時につくった俳句です。


 松山や梅の向こうの天守閣
 
咲きはじめの梅が枝から垣間見える松山城… 絵になりました。

 磨きたる石のぬくみや五剣山
 
石屋が建ち並ぶ牟礼の街から、五剣山が眺望できます。ちょうど小春日和のうららかな日で、みごとに磨いてある石材に触れるとほのかに暖かい。

 槌音や石工にも春来たるらむ
 
これも牟礼の街。石を削る槌音が、春が来たのを言祝ぐかのようにリズミカルに鳴り響いていました。

 寒禽や屋島の方へ飛び行けり
 
イサム・ノグチ庭園美術館の小山から、屋島が一望できます。彼の生まれ変わりのような石に寄りかかって眺めていると、鳥が屋島の方へ飛翔していきました。まるで彼の魂であるかのように。

 音も無き小春日和や志度の町
 
街全体がまどろんでいるようでした。

 春一番寂しき駅を吹きゆけり
 
これは内子駅。山の稜線がそれはそれはクリアに見えたのを記憶しています。

 寒雀道後の駅に集ひけり
 
道後温泉駅は洒落た洋風建築なのですが、その梁のところに雀がたくさんとまっていました。

by sabasaba13 | 2005-03-19 07:19 | 邪想庵句集 | Comments(0)

上州彷徨

 法師温泉旅行(05.2)の時につくった俳句です。雑俳ですが…


 雪冠りて怒り鎮めし浅間かな
 
高崎の少林山達磨寺から遠望した浅間を詠みました。でも鎮めてはいけない怒りもありますよね。

 梅の香の心洗ひしタウトの家
 
同じく達磨寺にあるブルーノ・タウトの寓居「洗心亭」が題材。ちょうど梅の花がほころびはじめて、良い香をはなっていました。

 身の溶けて雪となりけむ法師の湯
 
身も心も溶けて、蒸発して、空に上って、雪になって、法師の山々に降り積もったような気がしたので…

 亡き母の初寝の宿や雪埋む
 
先日逝去した義母の新婚旅行がここ長寿館だと聞いて驚きました。

by sabasaba13 | 2005-03-03 06:34 | 邪想庵句集 | Comments(0)