屋久島編(7):大株歩道(08.3)

 そしてトロッコ軌道はまだまだ続きますが、途中からは線路の中央に板が敷いてあり格段に歩きやすくなります。がさっ ん? 右上の斜面で音がしたので、視線を向けると、いたっ、いましたヤクシカが。愛くるしい小鹿ですが、写真におさめるとすぐに藪の中に消えていきました。日本で最小の鹿だそうですので、成獣かもしれません。そして幹に大きな瘤のある異形の仁王杉が見えてきます。その存在感には圧倒されましたが、今にして思えばまだまだ序の口。
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 このあたりまで来たらそろそろ前半戦は終了です。もうこの頃にはすっかり晴天となり、翁岳の頂上をクリアに眺めることができました。木々の間からは滝も見えます。
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 そして9:11に大株歩道入口に到着、出発してから3時間4分が経過しています。清流にかかる橋を渡ると、少し広いスペース、ベンチ、トイレがありました。こちらもバイオトイレで、男女別に分かれたけっこう立派なものです。なおここから縄文杉まではトイレはありませんので、必ず用を済ませておいた方がよいでしょう。また清流からホースが引かれていて、給水も可能。ここまでは清流から給水できる場所はありませんでしたが、ここから先の大株歩道には所々にこうしたものがあります。
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 9:23に出発、いよいよ後半戦です。ここからはトロッコ軌道からはずれて山道を延々と登る大株歩道となります。山の斜面にかけられた木製階段を上り、山の懐に分け入っていきましょう。四肢をフルに使ってよじ登るような所はなく、また板を敷いた歩道や木製階段もけっこう設置してあるので歩くにはそれほどの労苦ではありません。急な斜面も時にはありますけれどね。そうそう、湿っている箇所ではずるっと滑りますので、ソールがしっかりとした靴の方が無難ですね。その際に足首を捻ることもあるので、足首をしっかりとホールドしてくれるトレッキング・シューズが良いと思います。私も下り道で二度ほど足を滑らし、やばっ捻挫したかと思いましたが、靴のおかげで事なきを得ました。
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 そして木々や草や苔が濃密にからみあう"いのち"の空間が眼前に次から次へと展開されていきます。清流や湧き水も随所に見られ、あらためて"いのち"を育むのは水なんだなあ、と思い知らされます。杉の表面にびっしりと生えた苔についた水滴の美しいこと美しいこと。もうこれが見られただけで来たかいがあったというもの。

 本日の四枚、一番上が仁王杉です。
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by sabasaba13 | 2008-11-12 06:09 | 九州 | Comments(0)
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