アイルランド編(35):ミドルレイク(08.8)

 さてそろそろ午前十時、そろそろ行動を開始しますか。雨が降っている時に自転車に乗るのは、スターリングラードから敗走するドイツ兵のような気持ち(たぶん)になるので避けたいものです。窓から外を見て天候を最終チェックすると、雲は厚いのですが切れ間から日光が差しています。はい、決定、今日はサイクリング、明日はウォーキングにしましょう。部屋から出ると、ルーム・メイドさんたちが廊下で会話をしていますが、どうやらポーランド語のように聞こえました。昨夜確認しておいたホテル近くの店に行き、自転車を二台借りました。なお貸し自転車屋は町のあちこちにあるのでNo problem。店のドアには、七歳のゴールデン・レトリーバーBILLYが、迷子いや迷い犬になったので探しているというポスターが貼ってありました。"HEARTBROKEN CHILDREN"という文字にせつなくなり、風景がなみだにゆすれてしまいそう。何か情報をお持ちの方は、087-4121133までご一報ください。
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 極楽蜻蛉向けのんびりお気楽お勧めサイクリングコースを店の方にうかがったところ、近くにある湖・ミドルレイクを一周するコースを紹介してくれました。コースも整備されているし、自然もきれいだし、距離も適度であるということです。しょぼい地図をくれたのですが、いまひとつ不安、インフォメーション(観光案内所)に寄ってもう少し詳しい地図を購入。さあ出発です。南に向かって十数分ほどペダルをこぎ、橋を渡ると右側にホテルの入り口らしき並木道がありました。あまりにきれいなのでちょっと中に入ってみると、牧草地と草を食む羊たちが見えました。うーん、いかにもアイルランドらしい光景だ。また歩道に戻り先に進むと、道は右に折れて森の中へと続いていきます、ここからがサイクリングコースのはじまり。人・自転車専用の大変走りやすい舗装道路で、高低差はほとんどありません。なおハイカー専用の細いコースが並行して何本もあるようでした。
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 森を抜けると眼前に現れるのがロウアーレイク。キラーニー国立公園には、ロウアーレイク、ミドルレイク、アッパーレイクと、三つの湖が連なっています。しかし残念ながらみるみるうちに雲と靄が満ち満ちて、湖を囲む山々の上方が見えなくなってしまいました。天に唾するわけにはいかないので、ここは耐えるしかありません。それでも清々しい山の冷気を感じ、緑なす木立や牧草地や芝生を眺め、フィトンチッドを胸いっぱいに吸い込むと、心身にこびりついた俗塵がきれいに洗い落とされていくようです。かぽかぽと向かうからやってくるのは、キラーニー名物の観光馬車(ジョーンティング・カー)、乗客と挨拶を交わしてすれ違いました。
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 しばらく行くと、今度は左手にミドルレイクが木々の間から顔を覗かせてきます。ん? 高価そうなカメラを抱えた男女が、森の中から満足げな表情で出てきます。これはピクチャレスクな風景があるに違いないと思い、自転車をとめてそのあたりに入ってみました。するとそこは沼が点在する湿地、鏡のように静かな水面が苔におおわれた木々を美しく映しだしています。オフェリアが二、三十人浮かんでいそうな神秘的な光景でした。さっそく二人でぱしゃぱしゃと撮影。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2009-04-25 07:55 | 海外 | Comments(0)
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