アイルランド編(46):イニシュモア島へ(08.8)

 朝目覚めると、雲は薄く青空が透けて見えています。これは何とかなるかもしれない。朝食をとり部屋に戻ると山ノ神があることに気づきました。これまで泊まったホテルの部屋すべてに、ズボン・プレッサーが置かれている… また机の引き出しの中にはヘアドライヤーが(盗まれないように固定されて)置かれている… これは雨の多さと関係しているかもしれません。
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 さあいよいよ今回の旅行で最大のお目当て、アラン諸島へ出発です。ゴールウェイ湾の西方、街から約56kmのところに浮かぶ群島で、主要な島はイニシュモア島、イニシュマン島、そしてイニシーア島です。土壌も森林もなく岩と石が島を覆い、冬場には凄まじい波と風が襲う、過酷な自然環境の島です。ここで生きるために島人たちは、槌で岩を砕き、海草や岩の割れ目にたまった塵を集めて石の上に敷き詰めてわずかな畑をつくりジャガイモを栽培してきました。また薄い木片を編んで、そこに布地をコールタールで貼りつけただけの小舟(カラック[currach])に乗り込み、ウバザメをとって食用にするとともに、その肝臓を煮つめてとった油を唯一の明かりとして利用したそうです。またケルト文化の伝統を今日に伝える故地であり、アイルランドの劇作家J・M・シングによって島の口碑、伝説が収集され、これがアイルランド文芸復興運動を促す一因ともなりました。今でもゲール語が日常的に話されているそうです。そうした暮らしを圧倒的な映像で描いたドキュメンタリー映画「アラン」(監督:ロバート・フラハティ 1934年製作)を見て、どうしても訪れてみたくなった次第です。
 街の中心部にある指定された場所に行くと、バスが待機していました。これに乗り込んでまずは島に行く船が出航するロッサヴィールへと向かいます。途中から、パブの店名がゲール語表記に変わっていることに気づきました。また荒涼・茫漠とした原野が広がり、廃屋が点在していることも…
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 そして一時間ほどでロッサヴィールに到着、島行きの船が港で待っています。中型高速船に乗り込むと、ほぼツーリストで満員、すっかり観光地化しているようですね。
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 さあ出航です、前方の脇にあるデッキに陣取って、たっぷりと潮風を浴びることにしましょう。天候もすっかり回復し、青空が目に眩しいほど。風もなく海は穏やかですが、外海に出ると早い潮流のためか船はかなり揺れだしました。しかし軍艦島クルーズで、実は船の揺れには強いという自信を得た私にとっては、平気の平左。念のために用意したサロンパスも使わないですみました。はいっ、種明かし。実は何回も紹介しているブログ「ナオコガイドのアイルランド日記」の中で、どんなひどい車酔い・船酔いでもお腹にサロンパスを貼ると、あーら不思議、一発でなおるという話がありました。車や船に弱い方、お試しあれ。島影が大きくなるにつれて、否が応でもアドレナリンがふつふつと分泌してきました。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2009-05-15 06:12 | 海外 | Comments(0)
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