追悼 ベルティーニ

 昨日の夕刊で、世界的なマーラー指揮者ガリー・ベルティーニ氏が逝去されたことを知って驚きました。謹んで冥福を祈ります。享年77歳。彼が振ったマーラーは素晴らしいとの噂を聞いておりましたので、昨年の五月新宿文化センターに聴きに行きました。オーケストラは東京都交響楽団、曲はマーラーの交響曲第8番「一千人の交響曲」です。正直に言って良いマーラ-・ファンとはいえない小生ですが、いたく感銘しました。複雑で大袈裟な曲だと思うのですが、誠実にメロディを選り分けて豊かに唄わせようとする姿勢は印象的でした。旧ソ連のモルドバに生まれ、イスラエルで育ったといいますから、おそらくユダヤ人なのでしょう。ちょうどドイツに侵略された時期に青春時代を迎えたのですね。どんな数奇な生涯かはわかりませんが、素敵な音楽を紡ぎだしてくれたのは事実です。さっそくインターネットで、ケルン交響楽団と録音したマーラー全集を検索したのですが、ほとんど廃盤でした。残念。ジャズ・ミュージシャンのエリック・ドルフィーが“When you hear the music, it's gone in the air. You can never capture it again.”と言っていました。たしかにあの音はもうとらえることはできませんが、余韻は心に残っています。あらためて追悼いたします。(マーラーの交響曲第6番第3楽章アンダンテ・モデラートを聴きながら)
by sabasaba13 | 2005-03-19 15:54 | 音楽 | Comments(0)
<< 「自伝からはじまる70章」 四国彷徨 >>