土佐・阿波編(8):四万十川(09.3)

 さて定刻どおりやってきたバスに乗り込み、中村駅へと戻りましょう。中浜のあたりで来る時に見かけた防空壕を撮影、小休止をとらずにバスは土佐清水を通り過ぎていきました。時刻表で確認すると高知行きの特急は15:10発、中村では二時間弱過ごせそうです。さあどうしよう、とりあえずは四万十料理に舌鼓をうつことと、佐田の沈下橋・安並の水車公園・幸徳秋水の墓の見学、そして中村市内の徘徊といったところでしょうか。少し離れたところにある沈下橋と水車公園はタクシーでまわり、駅前の観光案内所で自転車を借りて昼食、そして墓参と市内徘徊にしますか。てなことをうだうだ考えているとバスは四万十川ぞいを走り、中村駅に到着、さっそく客待ちをしているタクシーに飛び乗り沈下橋と公園をまわってもらうよう依頼しました。
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 運転手さんは気さくで話好きな方で、以前にくらべてお遍路さんが多くなったような気がしますと訊ねるといろいろと教えてくれました。やはり数年前からブームとなっているそうで、その方法も歩き遍路だけではなく自家用車やタクシーを利用した車遍路、公共輸送機関やツァー・バスを利用するバス遍路など、いろいろなバラエティもあるそうです。団体客を満載したツァー・バスにでくわすと大変で、朱印をもらうまでたいへん長い時間がかかるそうな。そして十数分で、佐田の沈下橋を遠望できる眺望スポットに到着。幾重にも重なり緑なす山々、その間を貫き滔々と流れる清流四万十川、そして両岸を結ぶ沈下橋の清楚・質朴にして凛とした佇まい。いいなあ、一幅の絵だなあ。なお沈下橋とは、川が増水した時に流木などがひっかかって壊されないよう欄干のない橋です。「四万十かざぐるま」というサイトによると、四万十川本流に22基あるそうですが、もっとも下流にあり中村市内から一番近いのが、ここ佐田の沈下橋です。それでは橋を渡るため近くまで行きましょう。橋の手前でおろしてもらい、菜の花ごしに橋を撮影、うーん、ピクチャレスクだ… そして徒歩で橋を渡り、なかほどで四万十川の眺望を堪能。運転手さんの話では、土砂の採取などにより以前よりも汚れてきたそうですが、なんのなんの川底までクリアに見える清流です。
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 そういえば以前夏にここを訪れた時、山ノ神と二人で自転車を借りて一日かけて力の限り上流まで走ったことがありましたが、子どもたちが橋の上から川に次々と飛び込んでいった光景が忘れられません。ふと思い出したのが「山学校」という言葉。岩手出身のある友人から教えてもらったのですが、小学生の頃、授業時間に先生が「山学校に行くぞ」と生徒たちを裏山に連れていき好きなように遊ばしてくれたそうです。山学校、川学校、海学校、自然の中で遊ばせてもらうことによって、子供たちは自然に対する愛情や驚異や畏敬といった念を身につけていくものだと思います。自然を破壊して、子どもたちを人工的な環境の中に囲い込み、学習塾や習い事やゲームや携帯電話に身も心も浸らせるとどうなるのか、これは人類がはじめて行う壮大なる人体実験ですね。もうその結果は現れているようですが。それはともかく、四万十川に育まれた子供たちに幸あれかしと祈らずにはいられません。もしこの地から離れても、帰郷してこの川を見ると「四万十だ! おれたちの四万十だ! 静かな四万十だ! 生みの父よ、養い親よ! ウ、ラア!」とコサックたちのように叫ぶのかな。

 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2009-12-28 06:10 | 四国 | Comments(0)
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