京都錦秋編(18):光明院(09.12)

 われわれのお目当ては東福寺ではなく、その先にある塔頭の光明院です。実は、イサム・ノグチを追いかけているうちに重森三玲(しげもり・みれい)という作庭家を知って興味を抱き、彼の邸宅(重森三玲庭園美術館)を見学したことでファンとなりました。その彼の代表作「波心庭」がこちらにあるというので訪れた次第です。なお彼について、庭園美術館のサイトを参考に紹介しておきましょう。
 重森三玲(1896-1975)。日本美術学校で日本画を学び、いけばな、茶道を研究し、その後庭園を独学で学ぶ。三玲作庭の庭は、力強い石組みとモダンな苔の地割りで構成される枯山水庭園。代表作は、京都の東福寺方丈庭園、光明院庭園、大徳寺山内瑞峯院庭園、松尾大社庭園など。また、日本庭園、茶道、いけばなの研究者として重要な業績を残している。三玲の名はフランスの画家ジャン・フランソワ・ミレーにちなんで改名したもの。

 三玲が好んで使った言葉に「永遠のモダン」と「石に乞わん」がある。「永遠のモダン」とは意訳すると、寂びないモダンさのことで、作品が作られた当時だけ輝くのではなく、時代をこえてモダンに見え続けること。一方、「石に乞わん」とは石組みを行うときに石の命のままに石を立ててやることで、石の聞こえざる声を聞くこと。
 実は光明院には以前一度来たことがあるのですが、その時は書院の入口が堅く閉ざされており入れませんでした。またインターネットで調べてみると「志納料は高額だという貼り紙がありびびって入れなかった」「300円の志納料で入れた」などと情報が錯綜しています。ま、当たって砕けろ、というわけでとにもかくにも来てみました。門前に大きな立て看板があり、こう書かれています。「多勢入山者は好みません。庭の自尊心も傷つけますので是非にと思われる方以外どうでも良いと思われます方は自問の上入山しないで下さい。尚皆様方を信じて居ります故諸作法をお守り下さいますようお願い申し上げます。右よろしく」 庭の自尊心か、考えたこともありませんでした。門をくぐり左に行くと書院の戸が開いており、中に入ると「志納料金入」と記された大きな竹筒と、「志納料金制をご理解出来ない方は、他の寺院拝観料並の御一人様三百円位を、筒の中に入れて、マナー良く拝観して下さい」という貼り紙がありました。というわけで、現在のところ妥当な拝観料で見学は可能です。庭の自尊心や他者の人格を傷つけるようなインモラルな行為が増えれば、将来的にどうなるかはわかりませんが。非公開という事態にならぬよう、切に祈念します。
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 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2010-12-08 06:26 | 京都 | Comments(0)
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