中山道編(14):善光寺(10.1)

 さてそろそろ「背中とお腹がくっつくぞ」状態となってきましたが、さすがに善光寺、初詣客で賑わい食事処はどこも開店しているようです。しかし羹に懲りて膾を吹く、早めに食べておきましょう。たまたま眼前にあった十割そばを標榜する蕎麦屋「大善」であつあつの天ぷらそばをいただきました。
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 そして善光寺へと歩を進めますが、この中央通りは目を見張る古い建物がたくさんあります。重厚な洋館の「中澤時計本店」、風格ある商家造りの「瀧澤硝子店」、表現主義のフレーバー漂う「八十二銀行」、まるで料亭のような「善光寺郵便局」、クラシック・ホテルのような「藤屋旅館」、アンシンメトリーな意匠が印象的な洋館「St.Cousair」、いずれ劣らぬ逸品揃いでした。
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 そして善光寺参道に到着、歴史を感じさせる石畳が続きますが、近くにあった解説板によると(ちょっと長くなりますよ)、伊勢出身で江戸で財をなした大竹屋平兵衛という方がかつておりましたが、長男が放蕩息子でなかなか家に寄り付かなかったそうです。ある夜、盗賊が入ったので突き殺すと、なんとそれはわが子でした。世の無情を感じた平兵衛は家を後継者に譲り、巡礼の旅の途中に善光寺に来て、諸人の難儀を救うためにこの敷石を寄進したそうです。うーむ、どうコメントをしていいかわからないお話ですね。
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 そしてそばに火の見櫓のある仁王門をくぐるとさらに門前の商店街が続きます。
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 瀟洒な写真館「山下ART STUDIO」や洋館の「菓心美和」を横目で見ながら、人の波とともに進むと山門に着きました。
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 「山門大屋根からの落雪事故防止のため、山門通路は通行止めとさせていただいております。迂回をお願いいたします。」とは、雪国ならではの措置ですね。
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 そして善男善女であふれかえる本堂へ、その雑踏に腰が引けて(もともと信仰心は皆無なのですが)お参りはパス。そのかわりといってはなんですが、恒例の絵馬ウォッチングにいそしみました。「高校合格!!  関ジャニ∞に会いたい 世界平和」 うーん、真ん中のところがよくわかりませんが、その前者・後者については願いが叶うといいですね。「野球で、レギュラーになりたいです。」 念じて努力すれば花開く。「ジョニー・ウィアー選手がバンクーバー五輪で大活躍できますように」 ディープな願いですがなんとかなるような気がしないでもないですね。「善光寺の仏さま どうかぼくを美人で胸が大きくすてきな優しい女の人とめぐりあわせてください できればロシア・東欧の女の人と そしてぼくをその人のおっぱいで甘えさせてください ぼくをその人と結ばせてください 今の職場よりよい部署で働かせてください 今の寂しい気持ちがなくなるようにしてください ぼくの家に平穏が訪れますように」 あー写しているだけでムカムカしてきました…が、"寂しい""平穏"という言葉にちょいとほだされてしまいました。もしかしたらのっぴきならない事情があるのかもしれませんね、Kさん。だとしたら、前半部分は取り下げて(取り下げなくてもいいけど)、後半部分に関してはラインホルト・ニーバーの言葉を贈呈します。「神よ、われに与えたまえ。変えることのできないものを受け入れる冷静さと、変えるべきものを変える勇気とを。そしてその二つを識別できる知恵をわれに与えたまえ」
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2011-01-26 06:28 | 中部 | Comments(0)
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