クロアチア編(29):ドブロヴニクへ(10.8)

 道はやや内陸へ入り、いくつかの小さな湖の脇を通り過ぎると、平野いっぱいに広がる広大な果樹園が見えてきました。何でもこのあたりは、"クロアチアのカリフォルニア"と呼ばれる一大果実生産地だそうです。
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 そして小さな川沿いの道をしばらく走りますが、突然対向車線がひどい渋滞となってきました。やがて川に沿って見物人らしき方々が並んでいます。じっと注視していると、十人ほど乗った手漕ぎのボートが次々と現れてきました。どうやら沖縄ハーレーのようなボートレースのようです。たくさんの船が並走し、驚いたことに応援の幕をなびかせ箱乗りした応援団を満載した列車もゆっくりと並走していました。もう祝祭ムードでそこいらじゅう大騒ぎ、見ているだけで頬が緩んできます。
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 そしてバスはふたたびアドリア海に沿って走り、しばらくするとボスニア・ヘルツェゴヴィナへ入国するための国境検問所がありました。これから休憩をとるネウムという町のあたりでのみ、ボスニアは海に面しているのですね。なんでもヴェネツィア共和国とオスマン帝国との間で1718年に結ばれたパッサロヴィッツ条約によって、ヴェネツィアとラグーザ(ドブロヴニク)の紛争を防ぐための緩衝地帯としてオスマン帝国領となったそうです。よって、このあたりでクロアチアは分断されているわけです。パスポート・コントロールもなく、いとも簡単に国境をスルー、そして海へと続く山の斜面に家々が建ち並ぶネウムに到着、スーパーマーケットで二十分ほどの休憩となりました。クロアチアの通貨・クーナが使えるので、事実上お土産購入タイムとなりました。山ノ神が選んだのは、クロアチアの代表的なチョコレート・クラーシュ(Kras)と、このあたりの名物である塩と、添乗員さんお薦めのラベンダーのポプリ。ボスニア・ヘルツェゴヴィナは物価が安いと添乗員さんから聞いていたのですが、思ったほどではありませんでした。手持無沙汰なので、紫煙をくゆらしながら海や街並みを眺めていると、スーパーの係員が大量のペットボトルをバスに積みこんでいました。運転手のルイスさんが1ユーロで頒布してくれる水は、こうやって仕入れているのですね。バスの後ろには、白いドレスを着た若い女性と知人らしき方がなごやかに談笑されていました、結婚式なのでしょう。
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 さてそれでは出発、すぐにクロアチアへの国境を通過しますが、こちらも運転手さんが簡単な手続きをしただけでスルー。そしてくれなずむアドリア海や島々や家並みを眺めながらの快適なドライブが続きます。
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 そして一時間強でドブロヴニクのすぐ近くにあるレストランに到着、スプリットからは約五時間の長旅でした。えーと店の名は…"Solitudo"。うむむ、ソニー・ロリンズの名演を思い出しますね。
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 その名に似合わず店内は家族連れで大騒ぎ、本日の夕御飯はシーフード・リゾットでしたが、まあ可もなく不可もない味でした(嗚呼何度書いたことでしょう)。トイレに行くと、靴をデザインした男女表示でした。いっそのことダボスのレストハウスのように、本物を張りつけるガッツが欲しいですね。
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 そしてやはりドブロヴニクから少し離れたところにあるホテルNEPTUNに到着。ロビーでのミーティングの後、添乗員さんに、明日の午後はドブロヴニクに残り、夕食も別にすると告げ、部屋に行きました。おおっ海が見えるぞっ、嬉しいなっと♪港町十三番地♪を歌いながら御機嫌の二人。バスタブがないのでシャワーを浴び、一献かたむけながら明日の計画をたてているうちに、いつの間にか意識に帳が下りていました。zzzzzzzzzz

 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2011-10-04 06:19 | 海外 | Comments(0)
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