クロアチア編(36):ドブロヴニク(10.8)

 新しい瓦と古い瓦が入り混じっていますが、前者は内戦による砲撃で破壊された屋根を修復したものです。1991年12月6日、聖ニコラウスの祝日、ユーゴ連邦軍から約二千発の砲撃を突然受けと、ガイドブックにありました。砲撃によって破壊された廃墟も見かけました。
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 そして最も高いところにあるミンチェタ要塞に到着。
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 石段をのぼって最上階に出ると、そこは視線の極楽。ドブロヴニクとアドリア海が一望できる絶好のビュー・ポイント、この両の腕で抱きしめたくなるような絶景です。心と体に堆積している俗塵がさらさらと洗い流されていくような心地でした。嗚呼、馬車馬の如く汽車犬の如く自転車猫の如く汗水流して働いて生きてきてよかったあ… こうした美しい風景を見るために、また馬車馬(以下略)のように働くぞ、と心に誓いました。それにしても何と頑強な城壁と砦であることよ。大切な町を守り抜いてみせるという、市民たちの堅固な意思をひしひしと感じます。
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 城壁の道に戻りしばらく歩くとちょうど今朝入ってきたピレ門のあたりに到着、ここからはプラツァ通りを見下ろすことができます。そしてすこし離れたところにあるロヴリィエナッツ要塞を眺めながら歩いていくと、海側の城壁に到着です。
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 返す返す曇り空が恨めしい、陽光が当たれば紺碧のアドリア海が見られるのに。ま、雨が降らないだけでも御の…ありゃ降ってきた。好事魔多し、禍福は糾える縄の如し、人間万事塞翁が馬、韓信の股くぐり、これまで曲がりなりにも好天に恵まれてきたのですから、運が悪いと諦めましょう。大降りでないだけでも御…ありゃ本降りになってきた。雷が落ちてこないだけでもお…さすがに落ちてきません。しかし迂闊なことに、傘は荷物とともにバスに置いてきてしまいました。雨にも負けずにフェイス・ハンティングを一発。売店で雨宿りしていると幸いないことに小降りになってきました。利休鼠に染まる海を恨めしげに見やりながら、急ぎ足で聖イヴァン要塞に向かっていると雨は上がりました。どうやら通り雨だったようです。このあたりでも瓦礫と崩れかかった壁が残る空き地を見かけました。聖イヴァン要塞には、復元されたものでしょうが、虚空をにらむ大砲が設置してありました。
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 本日の六枚です。
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by sabasaba13 | 2011-10-15 07:59 | 海外 | Comments(0)
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