クロアチア編(43):ドブロヴニク(10.8)

 さてそれでは再び旧市街へ戻り、路地を彷徨うことにしましょう。オノフリオの噴水のあたりで右に曲がり、足の向くまま気の向くまま路地に分け入ってみました。幾重にもひしめきあいそそりたつ石づくりの家、その間から垣間見えるオレンジ色の屋根やスルジ山、石の壁の間を縫うように貫く石畳の路地、うーんどこを切り取っても絵になりますね。
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 抽象絵画のような洗濯物、暇そうなも見逃せません。
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 上の方から何か声をかけられたので見上げると、二階の窓から身を乗り出したおかみさんが、「どいてどいて」というような仕草をしています。何が起こるのかと後ずさりすると、洗濯に使った水を豪快にぶちまけました。ばしゃ さてさて気がつくとルジャ広場にたどりつきました。スポンザ宮殿に立ち寄って、中庭のアーチに刻んであるラテン語の碑文を撮影。「商品の荷を量る時には、神に量られていると思わなければならない」
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 さあそれでは夕食にしましょう。シーフードも悪くありませんが、イタリアの影響でピザが美味しいに違いないと意見が一致。さきほど見かけた、路地に椅子とテーブルを並べたレストランに行き、さっそくピザ、サラダ、ビールを注文。そして焼き立てのピザにかぶりついたのですが…うーん、生地もチーズも今一つ。これなら小田原の「葉椰子」の方がはるかにおいしいぞ、と何気なく広報活動に勤しむ私。どうも今回の旅では、なかなか美味しい一品にめぐりあえません。明日以降も思いやられるな、やれやれ。すると足元にやってきた子猫が、冷ややかな眼でこちらを仰ぎ見、「過ぎ去った時に心わずらわすな、未だ来ぬ日に思いをめぐらすな、今この瞬間から歓喜を奪え (ルバイヤ-ト)」と呟いたような気がしましたが、もちろん気のせいです。
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 さて空は濃い群青色となり、夕闇が街を包みはじめています。夜の徘徊と洒落込みますか。シックな街灯のつくりだす陰翳が素敵ですね、昼とは違った街の表情を楽しみながらあてもなく散策。夜になっても街はたいへんな賑わいです。
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 ルジャ広場では大聖堂に向かう人々の行列に遭遇しました。そうか今日は聖母被昇天祭だったんだ、と言ってもどういうお祭りなのかはよくわかりませんが、おそらくマリア様の往生をお祝いするものなのでしょう。さきほどお目にかかった、両手・両膝がてかてかと金色に光る僧服を着た男性の銅像のところで山ノ神が立ち止まり、彼を凝視しはじめました。彼女の指差す首のあたりを見ると、貫通した穴があります。これも弾痕なのでしょうか。
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 そしてプラツァ通りをそぞろ歩きしながらピレ門を抜け、すぐ近くにあるバス停に到着。当該の路線バスはすぐにやってきたので乗りこみ、二十分ほどで終着の停留所に着きました。そしてホテルの部屋に戻り、シャワーを浴び、夜の海を眺めながら一献傾けました。

 本日の十一枚です。
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by sabasaba13 | 2011-10-23 07:39 | 海外 | Comments(0)
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