隠岐編(25):米子へ(10.9)

 早朝六時に目覚し時計の音で叩き起こされました。目覚し時計は、精神覚醒剤としては面白いけれども、音を出すのが欠点ですね。眼をこすりながらカーテンを開けると、朝日が優しく微笑みかけてくれました。♪Softly, As In A Morning Sunrise♪を口笛で吹きながら(コルトレーンのような即興演奏はできませんが)、陽光に輝くコバルトブルーの海を眺めていると、生きるってことはそう悪いもんじゃないとつくづく思います。7:20の船に乗らないといけないので、昨晩お願いして朝食は六時半にしてもらいました。宿の方と四方山話をしながら美味しい朝食をいただき、部屋に戻って荷物をまとめます。眺望もいいし、食事もまあまあだし、館内や部屋も小奇麗だし、なかなか良いお宿でした。チェックアウトをして7:00に送迎の車に乗り込み、来居港へ。出航時刻が近付くにつれ島の方々が三々五々集まってきます。そして定刻通り、島前島内船の「いそかぜⅡ」が入港してきました。小さな船ですが、島民にとっては重要な交通手段なのでしょう。
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 7:36に中ノ島の菱浦港に接岸、ここで7:54発の境港行き高速船「レインボー2」に乗り換えです。ターミナルのトイレに寄ると、公家と女房装束の男女表示、「御筥処」という表記は珍しい。貴人が流された島というイメージを喚起させるためでしょうか。
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 レインボー2に乗船し、穏やかな海を疾駆すること一時間強で境港に到着です。
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 駅から境線の鬼太郎列車に乗ってこれから米子をめざします。車窓から流れゆく風景を眺めていると「伯州綿栽培中」という看板と綿畠を見かけました。かつての地場産業を復活させようという試みでしょうか。おっくもみちゃん好みのトンガリ物件を発見。
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 沿線には赤い屋根瓦のお宅が建ち並びますが、日本三大瓦産地の一つ、石見が近いためですね。いわゆる石州瓦、なお残りの二つは三州(三河)瓦と淡路瓦です。途中で猫娘列車とすれ違いました。
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 45分ほどで終着の米子駅に到着。
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 現在の時刻は11:06、植田正治写真美術館に行く大山ループバス(青いバス)が12:25に駅前から出発するのでそれまで米子を散策しましょう。スーパーニッポニカ(小学館)に準拠して米子を紹介しましょう。"縄文早期末以降の中海低地遺跡の目久美遺跡や、火山灰台地遺跡の福市遺跡、青木遺跡など、古墳を含めて約530の遺跡があり、日野川流域には条里遺構もみられる。1601年(慶長6)中村一忠が吉川氏にかわって伯耆18万石の領主として入り、米子城を築き城下町が形成されたが、中村氏が断絶し、1617年(元和3)以後は鳥取藩の家老荒尾氏の支配地となった。海と陸の交通に恵まれ、日野山地の鉄や弓ヶ浜の木綿・浜絣の集散地として栄えた。明治中期以降は鉄鋼、製糸、国鉄や専売局の工場などが立地し、山陰の大阪といわれたが、近年の経済成長力は停滞ぎみである" 駅構内にある観光案内所で訊ねると幸いなことにレンタサイクルがあるそうです。観光地図と資料をもらい、駅前地下の駐輪場で自転車を借り受けいざ出発。

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2012-01-05 21:50 | 山陰 | Comments(0)
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