隠岐編(27):植田正治写真美術館(10.9)

 30分弱で植田正治写真美術館に到着、目の前には伯耆大山の恰幅のよい堂々としたお姿が望めます。さて美術館のサイトから、植田正治のプロフィールを紹介しましょう。
 写真界の巨匠・故・植田正治は、世界で最も注目された日本人写真家です。生地(鳥取県境港市)を離れず、山陰の空・地平線・そして砂丘を背景として、被写体をまるでオブジェのように配置した植田正治の演出写真は、写真誕生の地フランスで日本語表記そのままにUeda-cho(植田調)という言葉で広く紹介されています。もちろん、植田正治の作品はこのような作品ばかりではありません。70年近くに及ぶ作業活動を通して、我々に常に斬新で多彩なイメージを掲示しています。アマチュア精神を抱き続けた偉大な写真家の軌跡は、まるで日本の写真史そのもののようでもあります。
 コンクリートの直方体をどんどんどんどんと四つ繋げたような異形の建物ですが、その理由は後ほど判明しました。
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 入館して二階にあがると、大きな窓ガラスの外に人口の池がつくってあり、見事な逆さ大山が映し出されています。素晴らしい、これを見るだけでも来る価値があろうというものです。
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 まずは映像展示室で、彼の生涯や作品を紹介する映像を拝見。その最後に、この部屋には最大直径600mmという世界最大規模のカメラレンズが設置されているという説明がありました。そして後ろの壁面にそのレンズを通して映し出された逆さ大山が浮かび上がりました。そうか! この部屋は巨大なカメラ・オブスクラだったんだ。合点合点合点。この美術館が大きなカメラであるというコンセプトなのですね。
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 そして展示室をまわって彼の作品を堪能。盲蛇に怖じずに言えば、遊び心と奇抜なアイデアと、そして何より写真を楽しむ姿勢が、その魅力ですね。その万分の一でも見習いたいと思います。ミュージアムショップで気に入った絵葉書を数点購入し、トイレに寄るとなかなか洒落た男女表示でした。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2012-01-07 07:58 | 山陰 | Comments(0)
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