京都・奈良錦秋編(15):西芳寺(10.12)

 何といっても見どころはお庭です。もちろん境内一帯を覆う、100種を超えるという苔も見事なのですが、夢想疎石の手によると伝えられる最も初期の枯山水の石組も見逃せません。微妙に屈折する敷石を歩いていくと低い生垣があり、ここを抜けると抽象絵画のような敷石が続き、前方には高い生垣がありました。この「見たいでしょ見たいでしょ見たいでしょ、まだよまだよまだよ」と言わんばかりに平野レミ風じらし方が上手いですね。この手法は、鹿苑寺(金閣)や慈照寺(銀閣)にも影響を与えたとのことです。
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 そして生垣を抜けると、苔に覆われた緑の世界が現れました。西芳寺庭園は上下二段構えの庭からなっており、眼前の下段は黄金池(心字池)を巡る池泉回遊式庭園となっています。
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 さまざまなニュアンスの緑なす苔々に覆われてまるで生き物のようにうねる地面、幽玄な雰囲気の池と鑓水、点景にアクセントを与える石組、清冽な空気を醸す木立と竹林、素晴らしい光景です。複雑な形の池に沿った苑路なので、そぞろ歩くにつれヴィスタがめくるめくように変化していくのも見ものです。池の東側に建つ茶室・澤北亭の丸窓から、掛け軸のような苔庭の景色を切り取って見るのも一興。残念ながら紅葉にはお目にかかれませんでしたが、一本だけ陽光に輝く色づいたカエデがありました。緑の世界の中で、まるでスポット・ライトを浴びているようにしめやかにしかし毅然と屹立する一本の赤いもみじ。赤一色も結構ですが、こういう紅葉狩りもわるくありません。

 本日の六枚です。
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by sabasaba13 | 2012-04-25 06:19 | 京都 | Comments(0)
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