瀬戸内編(1):前口上(11.3)

 「道後温泉に入りたあーい」「錦帯橋を見たあーい」「イサム・ノグチ庭園美術館に行きたあーい」と山ノ神が好き勝手にぶつぶつ呟いております。ようがす、女房と畳は…もといっ…義を見てせざるは勇なきなり、情けは人の為ならず、まとめて面倒みちゃいましょう。というわけで三月末に、これらの物件をまとめて訪れる旅行を計画しました。しかしよくぞまあ、好き勝手に挙げてくれたものだ、三泊四日でどうやって旅程におさめればいいのでしょう。ま、でもこうした"点と線"をつないでいくプランを考えるのも、旅の楽しみの一つです。現地への移動は飛行機、起点は道後温泉のある松山、終点はイサム・ノグチ庭園美術館のある高松、ここまではよいとして、ここにどうやって錦帯橋をつなげるか。初日は松山見物と道後温泉、松山に宿泊して二日目に錦帯橋へ移動。いろいろと調べた結果、松山観光港から広島の宇品港まで高速船で行くことができます。広島から岩国まではJRで五十分ほど、うんこれでいきましょう。そして彼女が行ったことがない尾道へと長駆移動し、ここで宿泊。三日目は尾道を見物して、マリンライナーで高松へ。たぶん午後二時ごろには着けそうなので、小豆島を訪れることができそうです。高松に宿泊して、最終日にイサム・ノグチ庭園美術館を見学、その後は状況を見て栗林公園や市内の美術館を訪れ、高松空港から飛行機で帰路につく。道後温泉と栗林公園以外はすべて行ったことがあるのですが、情けは人のためならず、糟糠の妻のために一肌ぬぎましょう。なお途中にある大久野島には思いっきり後ろ髪を引かれますが、時間の関係で訪問は無理、いさぎよくあきらめましょう。さっそく(割引券が使える)西武観光に行って飛行機と宿をおさえてもらい、宇品港への高速船をインターネットで予約し、イサム・ノグチ庭園美術館に往復はがきを出して見学を予約しました。これで(たぶん)準備万端。
 しかし出発の二週間ほど前に、東日本大震災が起こりました。津波による激甚な被害と、福島第一原発の事故。小生の住んでいる東京の被害は軽微でしたが、あいつぐ余震、乾電池・一部食料品・トイレットペーパーの払底、計画停電、さらには水道水への放射性物質の混入など、ちょっとしたパニックが起こりました。西日本ではさほどの影響はないと思いますが、このような状況において旅行をしてよいものか… ふと中止という選択肢も脳裡をよぎりましたが、山ノ神と相談の上、過剰な自粛はよろしくないと判断し決行することにしました。持参した本は『真昼の暗黒』(アーサー・ケストラー 岩波文庫)です。
by sabasaba13 | 2012-07-09 06:17 | 四国 | Comments(0)
<< 瀬戸内編(2):子規堂(11.3) 河津桜編(3):曽我梅林(11.2) >>