四十分ほどで駅に到着、岩国行きの列車は二十分後に入線します。さすがにお腹がへったので、おいしそうな
ローカルフードでもないかなと駅の売店を物色していると…ありました! 魚のすり身にパン粉をつけて揚げた「がんす」です。それと"じゃこ"と"たこねぎ"の棒天(さつま揚げ)も購入。そしてホームに行って列車に乗り込み、車内が空いた頃あいを見計らってかぶりつきました。野趣あふれるストレートな味がいいですね、あっという間に二人でたいらげてしまいました。五十分ほどで岩国に到着、駅前からバスに乗って錦帯橋をめざします。車窓から商店街を見ていると、アーケードの上部が錦帯橋のかたちになっています。
そして十数分で錦帯橋に到着。それではスーパーニッポニカ(小学館)から引用しましょう。
山口県南東部、岩国市の錦川に架けられた橋。5個の反り橋からなる木造橋で、日本三奇橋の一つとして知られ、国の名勝にも指定されている。橋の創建は1673年(延宝1)岩国藩主吉川広嘉の代で、甲斐の猿橋や中国の『西湖志』の六橋にヒントを得て、創案されたといわれる。橋の長さは橋面に沿って210メートル、幅5メートル、橋台の高さ5メートルで、木材を組み合わせ、巻き金とかすがいのほか1本の釘も使わず、力学的にも優れた構造をもつ美しい橋である。武家屋敷のある横山と城下町の錦見(にしみ)を結ぶ城門橋であった。
なお現在の橋は2001~04年にかけて架け替えられたものです。以前来た時にガイドさんから聞いた話では、痛みがひどかったという理由もあったけれども、技術の伝承が目的だったそうです。これからも五十年ごとに架け替えるとか。バス停から川沿いの道へ行くと、どんどんどんどんどんと錦川を跨ぐ雄渾な姿を一望できます。優美さと力強さを兼ね備えた類稀なる名橋、何度見ても感動しますね。雲がひろがってきたのがちょっと残念ですが、山ノ神もご満悦の様子です。まずは河原に下りて、その構造を下から拝見。その複雑な木組みには美さえ感じてしまいます。
それでは料金を支払って橋を渡りましょう。対岸の山上にある岩国城や錦川を眺めながら、五つのゆるやかなアーチを歩いていくと、河原ではコマーシャルを撮影していました。飛行機のモデルを持って駆け回る子どもをフィルムにおさめているようでしたが、JALはたまたANAのCMかな。
橋を渡り終えると、吉香公園です。「日本一ソフトクリーム100種類」には、観光客のみなさまが群がっていました。その近くには、大正浪漫風の衣装を来た女給の
顔はめ看板。
なおこちらには竹筋コンクリートという珍しい構造の
岩国徴古館(1945年築)がありますが、以前に訪れたことがあるので省略。中級武家の住宅として貴重な目加田家を拝見して、ロープウェー駅へ。ロープウェーに乗って山頂に着き、ここから遊歩道をすこし歩くと1962年に復元された岩国城があります。さっそく入場料を支払って天守閣に上ると、パノラマを堪能することができました。おおらかに蛇行する錦川、錦帯橋、岩国の城下町、遠くには瀬戸内海、そして…岩国基地。この国から、軍事基地と核(原子力)発電所がなくなる日が来るのでしょうか。♪you may say I'm a dreamer. but I'm not the only one♪
本日の三枚です。