山形編(27):銀山温泉(11.8)

 そして大石田駅を発ってから約三十分、銀山温泉へと下りる坂道に到着です。前を走っていた車が、慌ててUターンして戻ってきました。運転手さん曰く「駐車場がないのを知らなかったんだねえ」。われわれは白銀橋を渡り、そこで下車。楽しいトークにお礼を言うと、宿の方がやってきて手押し車に荷物を入れて旅館まで先導してくれました。そう、ここ銀山温泉は車の通行はできません。
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 急峻な山間を流れる銀山川の両岸に、肩を寄り添うように櫛比する古風な温泉宿、これまでいろいろな温泉街を訪れましたが文句なく最高の景観です。ここ銀山温泉の開湯は寛永年間(1624~43)に、最盛期には日本三大銀山にも数えられた延沢銀山の鉱夫が偶然に見つけたことに始まると伝えられています。やがて延沢銀山は年々産出量が激減し、元禄15(1703)年には事実上閉山します。寛保年間(1741~43)頃から銀山温泉は湯治場として次第に名を上げ、湯端宿屋などが建ち並ぶようになりました。1913(大正2)年には銀山川が氾濫を起こし、銀山温泉のほとんどの建物が被害を出す大惨事が起こりました。しかし、この惨事の結果、銀山温泉の温泉旅館や温泉宿がほぼ同時期に建て替えられることになり、3~4階建て木造旅館によるこの見事な町並みが形成されたとのことです。温泉街の奥までは歩いて数分、そこにあるのがわれわれの止まる宿、能登屋旅館です。竣工は1925(大正14)年頃、木造3階建、塔屋にバルコニー、「木戸佐左エ門」という鏝絵の大きな看板がある、銀山温泉のシンボル的存在です。帳場で宿帳に記入をし、案内されたのは三階、銀山側に面した広々としたお部屋です。山ノ神と歓喜のロー・タッチ。
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 荷物を置いて、それでは銀山温泉の散策と洒落こみましょう。帳場で付近の地図をもらうと、「無料の貸切露天風呂があります」という嬉しいオファー。入らでか、山ノ神と歓喜のミドル・タッチをし、さっそく午後四時半からの三十分を申し込みました。現在の時刻は午後二時半なので、二時間ほど温泉街と付近の遊歩道を散歩することができます。まずは温泉街の散策、銀山川にかかる幾多の橋、両岸の狭い歩道を舐めるように歩き回りました。迫りくる山肌、建ち並ぶ古風な温泉旅館、銀山川の清流、どこを切り取っても絵になる街並みです。観光客の方々もたくさん訪れていて、けっこうな賑わい。注目すべきは旅館の正面を飾る鏝絵、梅に鶯、富士、滝などが見事な匠の技で描かれていました。
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 中でも圧巻は、老舗旅館・古山閣の正面二階に飾られている鏝絵。十枠の中に、一月から十二月までの古来の行事・風俗が描かれています。
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 白銀橋のそばには、川に面した和楽足湯(わらしゆ)という足湯があり、みなさん思い思いに温泉を楽しんでおられます。なお無粋なコンクリート造りの旅館もありましたが、何か事情があるのでしょうか。
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 本日の七枚です。
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by sabasaba13 | 2012-12-29 15:59 | 東北 | Comments(0)
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