九州編(21):加治木へ(11.9)

 いやあ寄る年波にはかないませんね、午前五時半に目覚めてしまいました。それでは朝の散歩がてら、西南戦争飫肥隊墓地へ行ってみましょう。朝焼けの清冽な光を浴びながら、街も目覚めはじめたようです。今日も好天に恵まれそうですね。商人通りと並行する路地をしばらく歩くと酒谷川の川辺に到着、本町橋を渡ったあたりにあるそうなのですが…見当たりません。案内表示もなく、誰かに訊ねようにもあたりは森閑として人の姿は見えません。小村寿太郎の墓の近辺、坂をのぼって墓地を彷徨いましたが見つからず、残念ですが列車に乗る時間が迫ってきました。捜索は断念して宿に戻り、女将に挨拶をして宿料を支払い、飫肥駅へと向かいました。酒谷川にかかる橋を渡りながら、山と森と川に抱かれた小宇宙に別れを告げました。
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 6:37発の列車に乗り込み、朝日に輝く川や海を車窓から愛でていると、一時間ほどで南宮崎駅に着きました。ここで日豊本線に乗り換えますが、三十分ほど時間があるので駅の周辺を散策。
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 と言っても、とりたてて面白いものはありませんでしたが、「大衆理容チェーン 全国一安い店」という看板をゲットし、日豊本線に「土々呂(ととろ)」という駅があることが判明したことが収穫でしょうか。後者については写真におさめ、「となりのトトロ」ファンの山ノ神へのお土産としました。
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 そして8:19 発鹿児島中央行きの特急「きりしま5号」に乗車。駅の売店で買ったサンドイッチをほおばりながら本を読んでいると、国分駅を通過しました。鹿児島おはら節の歌詞"花は霧島、煙草は国分"で有名な国分はここだったのか。やがて遠くに桜島の山容が見えてくると、9:57 に加治木駅に到着です。
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 日本マンガ史上に燦然と輝く金字塔、バロン吉元の『柔侠伝』に登場する加治木はこちらの出身だったのでしょうか。マニアックな話はおいといて、まずは駅の窓口で隼人-吉松間の「はやとの風」指定席券を購入、駅前客待ちしていたタクシーに乗り、運転手さんに行程を説明。一時間貸し切りで「山田の凱旋門」および近場のお薦め物件に連れていってほしいと依頼、料金は6000円で手打ちとなりました。車が走り出すと、おおっ道路の真正面に、我が胸の燃ゆる想いに比ぶれば煙は薄し桜島山が鎮座ましましているではありませんか。さっそく一望できる所が近くにないかとねだると、港に行ってくださるとのこと。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2013-02-17 08:27 | 九州 | Comments(0)
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