九州編(28):肥薩線(11.9)

 数分歩くと駅に到着、ホームに行くと古いレールを利用した柱が出迎えてくれました。そして13:23に鹿児島中央駅を出発した「はやとの風4号」がしずしずと入線。ロイヤル・ブラックで身を包んだ、"巧言令色鮮し仁"的な風貌がなんとも魅力的ですね。
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 車内に入ると、明色の木材を多用した心暖まる内装です。
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 14:02、いざ出発進行。長閑な農村風景の中をひた走り、14:15に嘉例川(かれいがわ)駅に到着しました。1903(明治36)年に開業した木造駅舎はほとんど改修されずに、いまだ現役です。「はやとの風」はこの駅に五分間停車をしてくれるので、あわただしいとはいえ嬉しいかぎりです。(仮想)スターティング・グリッドで待機し、ドアが開くと同時にダッシュ、駅舎の前に飛び出して写真を撮影。おお、おお、よくぞ生き長らえてくれた… 厳しい風雪(※雪は降るのかな)に耐え抜き、凛として佇む"剛毅木訥仁に近し"的風格の木造駅舎にしばし見惚れてしまいました。待合室も改札も往時のまま残されている貴重な物件でもあります。「全駅下車達成者」横見浩彦氏と「秘境駅訪問家」牛山隆信氏の対談、『すごい駅!』(メディアファクトリー)の中で、御両人が「ぜひ世界遺産に」と声を揃えるのも宜なるかな。牛山氏曰く、「当時の鉄道駅は寺社仏閣と同じような扱いだったことから、重厚な建築物として造られています…」(p.35) また地元有志の方々が常日頃清掃をされているというのも良い話ですね、ほんとうにこの駅舎を愛されているのでしょう。なお氏の御教示によると、駅舎内には「建物財産標」という小さなプレートがあり、竣工した年がわかるとのことでした。鵜の目鷹の目…おっありました。天井近くの壁面に「建物財産標 鉄 本屋1号 嘉例川建1号 明治36.1」と記されたプレートを発見。"鉄"の一文字が、得も言われぬ矜持を物語っているようです。
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 なお気になったのでインターネットで調べてみると、日本最古の駅舎は武豊線の亀崎駅だそうです。異論もあるようですが開業は1886(明治19)年、上には上があるものですね。どこにあるのだろう? 調べてみると、なんと以前に訪れた半田駅から二つ目の駅でした。ああ悔しい、あの時知っていれば寄ったのにい、と地団駄を踏んでもafter the carnivalです。
 そして列車に戻り、十数分で大隅横川(よこがわ)駅に到着。こちらも嘉例川駅とほぼ同じころに造られた、同じようなデザインの木造駅舎です。いち早く外へ出て重厚な佇まいを撮影し、古風な待合室の雰囲気を堪能しました。なおこちらのホーム柱には、アジア・太平洋戦争時に、米軍機によって銃撃された痕があるそうです。男、もといっ、弾痕フリークとしては見逃せません。ホームにある柱を順番に点検していくと、まごうことない弾痕が二カ所あり、「機銃掃射の跡 第二次大戦中に被災した機銃掃射の跡です。弾は屋根、柱を貫通しました。」「グラマン戦闘機の機銃弾の跡 (弾丸が残っていた)」という解説がありました。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2013-02-24 07:46 | 九州 | Comments(0)
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