言葉の花綵86

【戦争絶滅受合法案】
 戦争が開始されたら、10時間以内に、次の順序で最前線に一兵卒として送り込まれる。
 第一、国家元首。第二、その男性親族。第三、総理大臣、国務大臣、各省の次官。第四、国会議員、ただし戦争に反対した議員は除く。第五、戦争に反対しなかった宗教界の指導者。(フリッツ・ホルム)

 自分が耕さなかったら、地球全体が荒地になってしまうような気がする。(『人間の土地』 サンテグジュペリ)

 文明は、人間を以前よりも、余計に残酷にしたとは言えぬにしても、昔よりも、下劣に残酷にした。(ドストエフスキー)

 一団の騎兵に爆弾が命中して四散するさまは、バラのつぼみが、ひらいて散るようだった。(ムッソリーニの息子)

 自然がいかにあるかを見いだすことが物理学の任務であると考えることは誤りだ。物理学は、われわれが自然について何をいいうるかに関するものだ。(ニールス・ボーア)

 印象から認識にいたる道のりは、しばしば遠くそして困難です。しかも大抵の人間は脚の弱い旅人にすぎません。(フランツ・カフカ)

 権力に向って罪を責めるものがあるとでも? (『マクベス』 シェークスピア)

 世界は、やがて大きな医療施設になってしまうのではないか。(ゲーテ)


 私たちは、自分が生きるということに、しあわせに生きることに、もっと貪欲になるべきではないか。生きる権利というものに、もっともっと目ざめなければいけないのではないか。生きる権利をがむしゃらに求めるところからすべてはじまる。そして、生きる権利に挑戦し、迫りつつあるもの-公害はその最大の敵の一つだ-に対して、私たちは腹の底から恐怖と怒りを感じて、自分自身がなにをすべきか、人間としてどう生きるべきかを、自分に問いかけてみる。そのとき自分の心のなかに勃然として何かが生まれてくる-。(田尻宗昭)

 中世の頃、魔女がいると人びとが確信したとき、魔女探しを行い、決まって発見した。(国連軍備査察官 ハンス・ブリッグス)

 市場の見えざる手は、隠された握りこぶしなしには絶対に機能しない。マクドナルドの店舗は、マクドネル・ダグラス社なしには繁栄できない。(トマス・フリードマン)

 帝国は、歴史のなかに生き、かつ歴史に対して陰謀を企むことを自らの運命としている。帝国の隠れた精神を占有する思いはただ一つ、それは、いかにして終焉を迎えないか、いかにして滅亡しないか、いかにしてその全盛期を長引かせるかである。昼間は敵を追い求める。狡猾で非情な帝国は、血に飢えた猟犬をいたるところに放つ。夜になると帝国は、都市を寇掠し、住民を凌辱し、骨のピラミッドを築き、広大な土地を荒らすといった、災禍の妄想をほしいままにする。狂気の沙汰の、とはいえ毒を含んだ幻想だ…。(『夷狄を待ちながら』 J・M・クッツェー)

 国は戦禍によって荒廃することがあっても、それ自体、復興に関する限り何ら問題はない。問題は何が破壊されたかではなく、どのような人的資源が生き残ったかである。(ジョン・スチュアート・ミル)
by sabasaba13 | 2013-05-13 06:15 | 言葉の花綵 | Comments(0)
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