瀬戸内編(19):牛窓(12.3)

 そして竹久夢二生家から十五分ほど走ると、牛窓に到着です。瀬戸内海に面した港町で、古い町並みや、ヨットハーバー、ペンション村、オリーブ園などもある観光地です。ホームページによると「日本のエーゲ海」と呼ばれているそうですが、え、おい、じゃなにかい、エーゲ海は「ギリシアの牛窓湾」と呼ばれているのかいとからむのも大人気ないですね。余談ですが、最近妙にはまっている「恋人の聖地」がオリーブ園にあったことを発見。後の祭りですが、ふん、悔しくなんかないぞ。我々の、というよりも私のお目当ては、港町として栄えた江戸時代から昭和30年頃の面影を数多く残している古い町並み「しおまち唐琴通り」です。タクシーには、牛窓海遊文化館の前でおろしてもらいました。こちらは洒落た擬洋風建築で、1887(明治20)年に建てられた西大寺警察署牛窓分署を再利用したものです。中に入ると、牛窓の歴史や民俗に関する資料館となっていました。ここ牛窓は、江戸時代に朝鮮通信使が宿泊した場所なのですね、その行列や服装などの展示を拝見。また秋祭りで曳かれる船型の山車、だんじりも展示されていました。これは通信使の船を模したものだという説があるそうですが、確証はないようです。
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 海遊文化館の裏手の小高いところにあるのが本蓮寺、朝鮮通信使の接待所として四回利用されたとのこと。元禄年間に建てられた三重塔もあります。
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 それでは港町として栄えた江戸時代から昭和30年頃の面影を残す「しおまち唐琴通り」を散策することにしましょう。二階のリボン・ウィンドウが印象的な、下見板張り・白塗りの洒落た洋館は旧牛窓郵便局、現在は喫茶店「牛転(うしまろび)」として利用されています。路地から垣間見える海も風情があります。
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 天神社は石段をのぼったところにあり、「日本の夕陽百選」に選ばれただけあって海や島なみを一望することができました。鳥居越しに眺める町並みも素敵でした。
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 すこし歩くと、「映画 カンゾー先生 牛窓ロケ地 1997年夏 今村昌平作品」という小さな石碑を発見。今、ウィキペディアで調べてみると、"監督は今村昌平。坂口安吾の原作を、今村とその息子である天願大介が脚色した。出演は柄本明、麻生久美子、世良公則、唐十郎、松坂慶子、伊武雅刀。日本が敗戦を間近に控えた岡山県を舞台に、患者を「肝臓炎」としか診断しないことから「カンゾー先生」と揶揄される医者と、彼を取り巻く人々の人生を描いた喜劇映画である"とありました。坂口安吾と今村昌平か、これは面白そうな映画ですね。記憶に留めておきましょう。
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 その先には半鐘がとりつけられた原初的な火の見櫓がありました。
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 煉瓦造りの巧言令色鮮し仁的なビルは、1915(大正4)年に竣工された牛窓銀行本店、現在は街角ミュゼ牛窓文化館として利用されているそうです。
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 木造二階建てのしぶい町屋が並ぶ通りをさらに歩いていくと、唐琴の瀬戸を往く船の安全を見守ってきた燈籠堂がありましたが、往時のものではなく1988(昭和63)年に再建されたものです。そして港のあたりをぶらつき、猫を撮影し、さてそろそろ岡山へと戻りますか。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2013-07-19 06:22 | 山陽 | Comments(0)
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