イタリア編(59):ヴェネツィア(12.8)

 まずは定番、ドゥカーレ宮殿から新牢獄にかかる橋で、囚人たちが溜息をついたという「溜息の橋(Ponte dei Sospiri)」を撮影。ドゥカーレ宮殿を見ながら海沿いの道を歩き、サン・マルコ小広場の入口に着くと聖テオドロスとヴェネツィアの象徴・有翼の獅子を載せた二つの円柱が屹立しています。毛のはえたライオンさん、御健勝のようでなによりです。
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 サン・マルコ寺院は以前訪れたので省略し、眺望の素晴らしい鐘楼にのぼることにしましょう。あまり長い行列もできていないのも幸運でした。入場料を払ってエレベーターに乗り塔の最上部へ、おおっ相も変わらず素晴らしい眺望。ここは再訪となりますが、何度でも来たいですね。サン・マルコ広場、サン・マルコ寺院、サン・ジョルジュ・マッジョーレ教会、そして美しい街並みやラグーナを手に取るように一望できます。夕日を浴びて神々しく輝く東側の街並みには圧倒されました。ここを先途と写真を撮りまくり。ああええもんみせてもろた。
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 エレベーターで降りてサン・マルコ広場や寺院、鐘楼を撮影。
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 午後八時になろうとしていますが、まだ残照が輝いています。観光客のみなさんは夕食をとられているのでしょうか、それほどの混雑ではありませんでした。そして私のお気に入りの眺望を見るため、広場から徒歩でアカデミア橋へと向かいます。細い路地、町を縫うように流れる運河、ゴンドラ、古い家々を愛でながらの漫歩、何よりも嬉しいのは、あの化石燃料を貪欲に喰らい、有害物質を吐き出し、騒音で静かな環境を破壊し、人様を死や怪我へと追いやるあの悪魔の機械、macchinaの姿が影も形も見えないことです。
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 そう、ここヴェネツィアは自動車の乗り入れ禁止、というよりも階段のある大小の橋がそこいら中にあるので、走れるものなら走ってみろ的な街なのでした。ああ清々しい。なお帰国後に読んだ『経済成長がなければ私たちは豊かになれないのだろうか』(C.ダグラス・ラミス 平凡社ライブラリー)の中に、次のような一文がありました。
 おそらく、それぞれの読者が減らすべき機械の優先順位リストを作れると思いますが、私自身のリストの第一位は(武器や原発、その他明らかに有害なものは別にして)車です。これまでは、車の数を増やすということが経済発展の一つの象徴でした。車を減らすことは「対抗発展」の一つの象徴になるかもしれません。車自体と車を走らせるための道路工事は大変な環境破壊になっているし、車は街の雰囲気を壊すし、社会のなかのストレスとイライラの大きな原因の一つだし、自動車組立工場のラインで働くのはとても楽しい仕事とは思えません。そして車は交通事故の名で大虐殺と言っていいほどの規模で人殺しを続けています。もちろん、今の社会には車がないと仕事ができない人もたくさんいて、すぐにできることではありませんが、車のない社会(たとえばベネチアのように)を一つの将来の目標としてたてることができます。(p.157~8)
 十数分歩くと木造のアカデミア橋に到着、ここからも見事な眺望を楽しめます。滔々と流れる大運河、正面遠くにはサンタ・マリア・デッラ・サルーテ教会のクーポラ、そしてヴェネツィアン・ゴシック様式の素晴らしい建物群。中でもすぐ左手に見えるバルバロ宮は芸術家のサロンとして使われたそうで、クロード・モネのアトリエがあったほか、ヘンリー・ジェイムズが滞在して『鳩の翼』を執筆したとのこと。それではリアルト橋に行きましょう。橋のたもとにある船着き場アカデミア(Accademia)から再びヴァポレットに乗りましたが、いやはや大変な混雑、缶詰の中のオイル・サーディンのように身動きもとれないほどでした。そしてリアルト(Rialto)で下船、もう陽は落ちてそろそろ灯されはじめた明りが川面に揺らいでいます。リアルト橋(Ponte di Rialto)は、大運河に架かる最大の橋で、ヴェネツィアのシンボル的存在です。橋の上には土産物屋が櫛比し、おおぜいの観光客で賑わっていました。夜風を浴びながら、しばし橋からの眺めを堪能。
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 さてそれではホテルに戻って夕食をいただきましょう。リアルトからヴァポレットに乗りましたが、幸い最後尾の席に座ることができました。夕闇の中、灯火に照らされて浮かび上がる建物群、船の航跡に揺曳する火影、夜は夜でまた違う表情を見せてくれる町、ヴェネツィア。
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 そしてフェローヴィア(Ferrovia)に接岸、駅に一番近い船着場です。せっかくなので、ホテル近くの路地を散策。仮面やヴェネツィアン・グラスを売るお店をひやかし、ヴァイオリン二重奏を奏でる大道芸人に拍手を送り、ホテル・コンチネンタルへと戻りました。
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 ホテルのレストランで牛肉料理をいただき、デザートにはティラミスを注文。部屋に戻って、大運河の夜景を眺めながら一献傾けました。さあ明日はいよいよドロミテです。
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 本日の七枚です。
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by sabasaba13 | 2014-01-26 06:28 | 海外 | Comments(0)
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