京都錦秋編(18):京都市美術館別館(12.12)

 その先にあるのが京都市美術館別館で、かつて岡崎公会堂があった場所です。1922(大正11)年に全国水平社の創立大会が行なわれたところで、その記念碑が建てられています。
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 後学のため、転記しましょう。
建立の辞
 大正十一年三月三日、全国から三千人の部落大衆が、この地、京都市岡崎旧公会堂に集い、歴史的な全国水平社創立大会を開いた。永い間の差別と屈辱の鉄鎖をみずからの力と団結によって解き放とうとする部落大衆はここに蹶起した。人間の自由と平等を求めてやまないこの炬火はついに燎原の炎となって燃えあがっていった。
 水平社はかくして生まれた
 人の世に熱あれ、人間に光あれ
 と結ばれたこの創立宣言は、日本の近代民主化に黎明をもたらす最初の人間宣言の栄誉を担うものとなった。
 それはこの宣言が単に部落解放のみならず、すべての人間の解放を目指す普遍的な原理に根ざしているからである。
 このようにして生まれた解放運動は、幾多の試練と苦難を克服して、今もなお発展継承されている。
 本日、ここに水平社創立六十周年を記念して永く先人の偉業をたたえるとともに、国民的課題として部落差別を解消する決意を表わすため、この碑を建立するものである。
    昭和五十七年三月三日     京都市
 なお先日読み終えた住井すゑの『橋のない川』(新潮社)にも、水平社創立大会のことが語られていました。
 さて、皆さん、さいごに一つご記憶願いたいことがあります。それは、他人をあわれむとか、いたわるとかいうことは、そのこと自体、既に相手を低いもの、弱いもの、卑しいもの、劣るものとして差別しているのだということです。人間は生れつき、あわれでもなければみじめでもありません。黒人であれ、白人であれ、地球上の人間は、人間としてみな平等に尊いのです。この尊い人間をあわれにし、みじめにするものは何か。それは国の仕組みであり、社会の仕組みでありますことは、もうおわかりいただけたことと思います。そこで私たちは、人間は生れながらにしてみな平等に尊い存在だという宇宙の原理に基き、このたび"水平社"を組織しまして、只今全国の同志に呼びかけております。幸い、諸般の準備も進みまして、来月三日、京都の岡崎公会堂で全国水平社創立大会を開催いたすことになりました。当日は是非皆さんのご参加を希望する次第であります。(第四巻p.274~5)

 本日の一枚です。
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by sabasaba13 | 2014-05-24 06:30 | 京都 | Comments(0)
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