越後編(1):新潟へ(13.3)

 2013年の三月末、わりと長い休暇がとれたので、六日間をかけて新潟と佐渡を旅してきました。島フェチの小生としては未踏の地・佐渡、古い建築が残り坂口安吾の故郷でもある新潟、サフラン酒造の鏝絵を見たい長岡、町屋の残る村上、斬新な意匠のカトリック教会がある新発田、木崎村小作争議記念碑、妻入りの町並みと良寛の故郷・出雲崎、柏崎刈羽原発、越後のミケランジェロ・石川雲蝶の作品が残る浦佐、そしてイタリアン・醤油カツ丼・若鶏の半身揚げ・カリーナ・洋風カツ丼・カレーラーメンなど大人を蠱惑する数々のご当地B級グルメと、見どころ・食べどころが満載の地です。上記の物件をベースに、後はいつものように臨機応変・融通無碍に行程をアレンジしていくことにしました。持参した本は『堕落論・日本文化私観』(坂口安吾 岩波文庫)です。

 東京では桜も開花し、わが家の近くでは新緑との対比がきれいだったのですが、新潟はどうでしょう。東京駅から14:12発の上越新幹線「とき327号」に乗り込み、一路新潟をめざしました。上毛高原駅を通過し、全長22,221mの大清水トンネルと抜けると、川端康成の言う通り、そこは雪国でした。
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 雪を戴く山々や雪原を眺めていると、列車は燕三条駅に到着。このあたりからはもう道路に積雪がなくなっているので一安心。そして16:16に新潟駅に着きました。
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 ホームに貼ってあったステッカーは、新潟名産のヤリイカ・新潟和牛・日本酒・ベニズワイガニ・十全なす・寒ブリをデザインしたもの、雲美ちゃんの如く「じゅるる」と涎が垂れてきます。"祝 佐渡のトキにひな誕生! 国内野生で36年ぶり! エキ菓子「朱鷺の巣立ち」"というポスターもありました。
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 まずは今夜の塒、新潟駅近くにあるホテルレオパレス新潟にチェックインをしましょう。裏道には「個室ヌード 宇宙船」を擁する怪しい一画もあり、旅情をもりあげてくれます。
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 ホテルの部屋に荷物を置き、新潟駅前にある観光案内所に立ち寄りました。親切で色が白い女性の担当者からパンフレットを山ほどもらい、「鳥忠本店」で、ご当地B級グルメの「半身揚げ」をいただきました。肉汁迸る鶏のモモ肉に舌鼓を連打。食事をしながらさきほどいただいた観光パンフレットを読破。木喰仏を見ることができそうなので、旅程に組み入れましょう。駅前の大看板「おせんべいの街へウェルカム マツケン」と、コンビニに貼ってあった「客引き・スカウトは犯罪です!! 客待ちも禁止」というポスターを撮影。旅愁をかきたてられるなあ。酒屋で地酒「〆張鶴」を購入してホテルに戻り、シャワーを浴び、一献傾けました。さて明日の旅程をどうしましょう。明晩の宿は佐渡ですが、明日は新潟を徘徊して、夕刻の船で佐度に渡り、明後日にタクシーで島を周遊して新潟に戻るか。はたまた朝に佐渡へ渡って周遊、一泊した後、早朝に新潟へ戻るか。天気情報を見ると、明後日の方が天功は悪そうです。よろしい、後者の旅程で行きましょう。
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 本日の三枚です。
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by sabasaba13 | 2014-05-30 06:31 | 中部 | Comments(0)
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