オーストリア編(9):ブラームス博物館(13.8)

 のんびりとした風情の街並みを愛でながら、五分ほど歩くと街の中心部です。インフォメーションに入って地図をいただき、ブラームス博物館の場所を教えてもらいました。iからすぐ近く、ブラームスの胸像があったのですぐ分かりました。
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 当時スルコフスキー公爵という人の家で、その優雅なたたずまいを気に入ったブラームスは、2階を借りることにしたそうです。それではさっそく拝見することにしましょう。中庭に入ると思ったより奥行きが深い家でした。受付で入館料を払い、歴史を感じさせる擦り減った階段をのぼって二階へとあがります。
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 写真などが中心で展示としてはさほど充実してはおりませんが、彼が使っていた二台のピアノ(スタインウェイとバッハマン)を見ることができたのは幸甚。交響曲第4番のメロディが断片的に脳裡をよぎりました。
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 なおブラームスといえば、私などは眉間に皺をよせた気むずかしいお方という印象を勝手にもっているのですが、実際にはそうでもなかったようです。地元の画家ルートヴィヒ・フルパティはこう回想しています。
 ブラームスは大変子供好きで、いつも声を掛けてくれた。チョッキの中にいつも持っているお菓子を、それもとびっきり新しいものを沢山私達に分けてくれた。ブラームスは毎週ウィーンに通っていた。汽車の出発する一時間前、マエストロに「よい旅を!」と挨拶するため、私達はこの階段のある中庭に整列したものだ。マエストロがまた新しいお菓子をウィーンから持ち帰ってくれることを知っていたから。そしてブラームスは必ずそうしてくれた!

 ブラームスは当時すでに50歳になっていたにもかかわらず、少年のような印象をあたえた。階段の上り下りなど軽やかな足取りだった。彼の長い髪、波打つ髭、しなやかな歩き方、並外れた親切心、マエストロが通りで見せる極端なまでの礼儀正しさ。彼の全てが、我々子供達をいつもびっくりさせた。
 なるほど、交響曲第2番や弦楽五重奏曲第1番ののびやかで明るい曲想も、これで納得できるというものです。ミュージアム・ショップで山ノ神がお土産にする鉛筆を物色している間、受付に置いてあったパンフレットを何気なく見ていると、駅の近くに鉄道博物館があることがわかりました。その写真は…転車台と扇型車庫だ! これは女房を質に…いやいや渉外担当がいないと困る、万難を排して見に行かなければ。山ノ神にその決意を告げ、まずはブラームスの道(Brahms-Weg)を歩くことにしましょう。目印になる標識は赤いハリネズミ、これはウィーンでブラームスが常連だったレストラン「赤いはりねずみ亭(Zum Roten Igel)」にちなんだキャラクターだそうです。iでもらった地図と、ハリネズミ君に頼れば、大過なく戻ってこられるでしょう…たぶん。
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 本日の四枚です。
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by sabasaba13 | 2014-09-08 06:35 | 海外 | Comments(0)
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