オーストリア編(48):ハルシュタット(13.8)

 右に曲がると、コンサート会場として使われるクーアハウス(Kurhaus)が見えてきました。そしてイシュル川を渡ると、カイザーヴィラ(Kaiservilla)への入口があります。フランツ・ヨーゼフとエリーザベトの結婚記念として、皇帝の両親が建てた別荘です。彼はこの地を愛し、その生涯の多くの夏をバート・イシュルで過ごしたとか。このヴィラの書斎は、1914年7月28日、セルビアに宣戦布告を署名したときのままに保存されているそうです。そしてすぐにウィーンに戻り、それ以降二度とバート・イシュルを訪れることはなかったそうな。なるほど、それでは寄ってみようかな、と入場料を確認すると…じゅうにてんごゆうろ! 互いに見合す顔と顔、高いなあ、パス。
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 イシュル川に沿って歩き、まどろむを撮影して、駅へと戻りました。
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 そしてバスに乗り込み、出発進行。すると運転手さん、ガソリンスタンドでバスを停め、「二分待って」と言って、自分で給油をはじめました。珍しいのでガラス越しに写真を撮ると、こちらを見て、エドワード・G・ロビンソンのような凄みのある微笑みを返してくれました。そして恙無くバスは出発、またHallstatt-Gosau-muhleでで、ハルシュタット行きのバスに乗り換えです。おっそうだ、昨日訪れた滝がこのバイパスから見えるはずだ。たしかトンネルを過ぎた直後のはず、カメラを構えてシャッターに指をかけて…ぱしゃ。遅かった… 己の反射神経の鈍さにはほとほと愛想がつきます。
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 バスはハルシュタットの停留所Hallstatt-Lahnに到着、ホテルまで歩いて帰ろうとゼー通りを進むと、山ノ神が街並みの上の方を並行する「Dr.Morton weg」という小道を発見。せっかくなのでこの道を歩いてみることにしました。
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 人ひとりがすれちがうのがやっとの狭い路地ですが、ところどころで湖や街並みをに下ろせるし、雰囲気も静謐だし、町の方々の暮らしも感じられるし、気に入りました。伊根のような舟屋もよく見えます。
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 途中に"THE WOMEN SALT CARRIERS"という英語・独語の解説があったのですが…己の英語読解力の無さにはほとほと愛想がつきます。縋るように山ノ神を見ると、「会話は任せて、でも英文読解はワンパス」。はいはい、合点承知之助。まあたぶん、ちょうどこの山の上にある、さきほど見学した塩坑から、女性労働者たちが重い岩塩を担いで急峻な道を下りてきたということなのでしょう。目の前にある急な石段がその道? その脇にある古い建物が、彼女たちの子どもを預かった場所? ご教示を乞う。
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 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2014-11-10 06:28 | 海外 | Comments(0)
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