それでは下山しましょう。ヴァルーガバーンⅡに乗ってヴァルーガグラートに下り、ちょっと寄り道をして残雪と戯れました。そして天空からハイカーや草上にまどろむ牛さんを撮影しながらヴァルーガバーンⅠ、ガルツィヒバーンと乗り継ぎます。山麓駅の近くでは、なにやら大規模な工事が行われていましたが、リゾート・ホテルでも建てるのでしょうか。
次はガンペンバーン(gampembahn)、カパルバーン(Kapallbahn)というチェア・リフトに乗って、標高2326mのカパルまでのぼり、ハイキングをしながらおりることにしました。途中にあったのが「SKISCHULE ARLBERG」、これが噂のハンネス・シュナイダーが設立したスキー学校ですね。ちなみに私たちもスキーヤーの末席を汚す者ですが、学校に入ってスキー技術を向上させようなどという気は毛頭ありません。私は、「とにかく前傾姿勢を保つ」「そのために足の指を上げる」「fall lineへ正対する勇気を失わない」程度の留意事項だけで充分、あとは風景を眺めながら怪我をせぬよう/他人に怪我をさせぬよう、のんびり滑れれば満足です。山ノ神は…「転ばない」という美学と信念だけのようですが。そして四人乗りチェア・リフトのガンペンバーンに乗り込み、ガンペンをめざします。
下界を見下ろすと、マウンテン・バイクに乗った方がえらい勢いで山道を駆け抜けていきました。
この頃からかなり風が強くなり、リフトの支柱に設置された吹き流しは真横にはためいています。がたん。? 突然、リフトが停止。やれやれ強風のせいかな。飛び下りるわけにもいかないし、フードをおろしてじっと待ちましたがなかなか動きません。ホテルの朝食から山ノ神がくすねてきたクロワッサンを二人で分け合い、待つこと約25分。がたん。やっと動き始めました。
本日の一枚です。