言葉の花綵117

 わしらは、国家のない国に生まれたかったのう。(『黒い雨』 井伏鱒二)

 伝統とは火を護ることであって、灰を崇拝することではない。(グスタフ・マーラー)

 みな、生きていかねばならぬ人生がある。(They all have a life to live.) (水平派の一人)

 日本国憲法は権利を保障しているのではなく、権利を獲得するために闘う権利を保障している。(C.ダグラス・ラミス)

 人間性が一番よくなる状態というのは、だれも貧しくはないが、もっと豊かになろうとする者もなく、だれかが前に進もうとすることで自分がおしのけられるのではないかと恐れる理由がどこにもないような状態だ。(ジョン・ステュアート・ミル)

 たとえ、有益な目的のためでも、人間が手頃な道具になるように人間の成長を矯める国家は、小人によっては偉大な事業を真に達成できないことをやがて悟るであろう。(ジョン・ステュアート・ミル)

 無理な注文のほうがありがたい。(藤田剛)

 地獄とは他者に他ならない。(サルトル)

 いいものを書くために欠かせないのは、嘘を見破る能力だ。どんな衝撃にも耐え得る完全内蔵型嘘発見器。偉大な作家はみなそれを備えていた。創作のレーダーとして機能するのだ。(アーネスト・ヘミングウェイ)

 今度の選挙の結果は、もう今からばっちりお見通しだ。勝利するのは間違いなく、市民の暮らしと苦しみを屁とも思っていない、年食った白人男性! (クレイグ・キルボーン)

 絶えず働いて摩耗して駄目になるよりは、錆びついて駄目になるほうがましだな。(フォルスタッフ 『ヘンリー四世』)

 興味がわく町は、人々の仕事に出会える町であり、旅人は思わずそこにひき込まれる。わざわざ休暇をとってやってきた旅人が。(アーサー・ビナード)

 ほんの小半時でも、大人が介入しない世界に浸る-それこそが成長の現場だったんじゃないかと思う。(アーサー・ビナード)

 相手のことを決めつける前に、まずそのモカシンを代わりに履いて二カ月ほど歩いてみるがいい。(アメリカ先住民の諺)

 神さまは、まず最初にこの世の愚か者たちをこしらえてみた。それは腕試しというか、練習のためであった。そして今度は、この世の教育委員会をお作りになったのだ。(マーク・トウェーン)

 われわれは夢と同じ材料でつくられている。(シェークスピア 『あらし』)

 民主政治においては、人々は自らにふさわしい政府しか持てない。(アレクシ・ド・トクヴィル)

 雁鴨は われを見捨てて 去りにけり 豆腐に羽根の なきぞうれしき (良寛)

 この世さえ うからうからとわたる身は 来ぬ世のことを何思ふらむ (良寛)
by sabasaba13 | 2015-03-26 06:30 | 言葉の花綵 | Comments(0)
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