スイス編(46):ツェルマット(14.8)

 朝目覚めてベランダに出ると、空は雲に覆われ、マッターホルンも見えません。さあどうしよう。ホテルの朝食時間は7:30~10:00、「マッターホルンを見るには午前中が勝負!」という情報を得ていたので、次のような計画を立てていました。ゴルナーグラート鉄道(GGB)7:00発の列車でローテンボーデンまで登り、リッフェルゼーで逆さマッターホルンを見て、またローテンボーデンから列車で降りて9:27ツェルマット着、そしてホテルで朝食。しかし、どうみても厚い雲のためそのお姿を拝めそうにはありません。はい、やめやめ、バルバロッサ作戦のようにあえなく挫折、山ノ神も爆睡していることだし、のんびりと行動を始めることにしました。たとえマッターホルンは見えなくとも、駅の様子を見ているだけで私は幸せです。もう動き始めた列車には、たくさんのゴミ箱を載せた貨車が連結されていました。のんびりと働く駅員さんたち。圧倒的な存在感で地を這うラック・レール。中国人の観光客でしょうか、みなさんで列車を正面から撮影されていました。足早に移動する日本人観光ツァー、添乗員さんが大声で「先頭車両へ」と指示を出されていました。
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 やがて山ノ神がもぞもぞと起き出し、結局一階にある食堂に行ったのは午前八時半。がらがらの食堂の窓際で、東洋人の若者一人で英語版の村上春樹を読んでいたのが心に残りました。ハムにチーズ、そしてパンを取ろうとすると、「お持ち帰りはご遠慮願います」という札が置いてあります。なに、そんな奴がいるのか、ふてえ奴だ。
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 静かな食堂でのんびりと朝食をとりながら、山ノ神と本日の行程について相談しました。まずはi(インフォメーション)に行って、ロープウェイを含めた全ての交通機関を使えるピーク・パス(Peak Pass)を購入し、マッターホルンの朝焼けを見るツァーに関する情報を収集。登山鉄道でゴルナーグラート(Gornergrat)まで登り、展望台で眺望を満喫。そしてリッフェルアルプ(Riffelalp)までハイキングをして列車でツェルマットまで戻る、いかがでしょう。「其方に任せる」「御意」といういつものやり取りで決定。部屋に戻って身支度をととのえ、トレッキング・シューズを履き、水道の水をペット・ボトルに詰め準備完了。

 本日の二枚です。
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by sabasaba13 | 2015-12-02 06:30 | 海外 | Comments(0)
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