それではスネガへと戻りましょう。ここから、山の斜面の等高線に沿った細い道となります。左側の谷底に落ちぬよう慎重に歩を進めながら、前方に屹立するマッターホルン、そして斜面を彩る花々を愛でました。やがて山の斜面に見えてきた集落は、ヴァレー地方の伝統が残る山小屋が美しいというフィンデルン(Findeln)ですね。

そしてグリンジゼーから一時間ほどでライゼー(Leisee)という小さな湖に着きました。ここからも逆さマッターホルンが見えますが、かなり波が立っており鮮明な姿ではありませんでした。また上部しか見えないので、やはり先ほど訪れた二つの湖の方がお薦めです。また子供の遊び場と、バーベキューもできるピクニックエリアが併設されており、たくさんの家族連れで賑わっていました。湖の上に張られたロープをたぐりながら移動する木製ボードもあって、子どもたちが楽しそうに往復しています。それにしても泳いでいる方々がけっこういたのには驚きでした。気温は20度くらい、われわれはウィンドブレーカーを着ているというのに、若者や子どもたちは湖に入ってきゃはきゃはと水をかけあっています。ほんとうに寒さに強いのですね。

ここからケーブルカーのスネガ駅まで無料の8人乗り小型ケーブルカーがありましたのでさっそく乗車。駅のレストランで軽い食事をとりましょう。入口には「玄米粉カレー まいるぅ」という幟が貼ってありましたが、日本食ブームなのですかね。

郷に入りては郷に従え、われわれはロシティと野菜サラダをいただきました。なおこのレストランのテラスは、マッターホルンの全容を見ることができる素晴らしい眺望です。

でも、空全体が雲で覆われ、うす暗くなってきました。そろそろ潮時かな、時刻も午後三時を過ぎたし、部屋に戻ってゆっくりしようかと山ノ神に提案すると…「もう一度ロープウェイに乗ってロートホルンまで行きましょう」という神託が下りました。また何で? 「無料だから」 Quod Erat Demonstrandum. デジャヴだ… まあ、引くべきところは引いて押すべきところは押さない、面従腹背が夫婦円満の秘訣、にこやかに同意しました。ゴンドラ駅に行く途中に「Murmelweg」という道標がありましたが、マーモットがたくさん見られる道なのでしょう。ゴンドラに乗ってブラウヘルトに着き、ロープウェイに乗り換えますが駅構内にマーモットの剥製がありました。

そしてロープウェイでロートホルンへ、案の定、ガスと雲のためマッターホルンの姿もおぼろげに霞んでいます。でも山ノ神は無料で往復できたことでご満悦の様子、♪When you're smilin' When you're smilin' The whole world smiles with you♪
本日の四枚です。